過去ログ - かがみ達は深い霧に囚われたようです
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103:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:38:28.06 ID:xm2Rv5pmo


 深呼吸。
昂ぶった鼓動を落ち着かせ、辺りを見回す。
見つけたのは一個の消火器と、まだ立ち上がることのできない3人の姿。
以下略



104:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:39:15.74 ID:xm2Rv5pmo

「……はい」

 左手の助けを得ながらだが、確かな足取りで彼女は立ち上がった。
いつもと同じ、ささやくように優しく、けれど力強い声が私に安堵を抱かせる。
以下略



105:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:40:29.17 ID:xm2Rv5pmo

 再びガラスのはじける音が響き、2匹目の化物が侵入する。
既に割れた窓から3匹、4匹、5匹。
さらに違う化物が数匹、1mはあろうかという蜘蛛のようなもの、混ざり合ったように原型が何なのかすらわからないもの。
次々に侵入するそれらを前に、再び私の足は凍りつく。
以下略



106:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:41:37.50 ID:xm2Rv5pmo

「急いでください!」

 扉を開いて逃げ道を作る。
泉さん、つかささん、小早川さん、みなみさん。
以下略



107:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:44:33.95 ID:xm2Rv5pmo

「な、ないす……みゆきさん」

 肩で息をしながら泉さんが笑いかけた。

以下略



108:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:46:54.19 ID:xm2Rv5pmo

 他のお客さんだっているし、朝になればきっと助けも来る。
彼女はそう言って、つかささん達にも同じように声をかける。

 私も彼女を追うように、つかささん達の様子を伺った。
以下略



109:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:48:18.80 ID:xm2Rv5pmo

 そうして私達は、3階のフロアで逃げ場所を探し始めた。

 305号室側…フロア西側の探索を終え、私達はフロアの東側へと移動している。
扉が開いたのは307号室だけ、そこも化物が跋扈する空間だった。
以下略



110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:49:31.07 ID:xm2Rv5pmo

「じゃあ、いくよ」

 トン、トン

以下略



111:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:50:33.68 ID:xm2Rv5pmo

 金属がぶつかり合う硬い音が聞こえると、私達は安堵と落胆の交じり合った溜息をもらした。
東側フロアの一室め、313号室の扉が開かれることはなかった。

「ここもだめかー」
以下略



112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:51:34.48 ID:xm2Rv5pmo

 『312』と彫られた金属のプレートが乳白色の扉に取り付けられている。
何度見ても、この扉から放たれる重々しい威圧感には慣れることができない。

 泉さんがドアを開き、私が化物に対処するためにドア横で消火器を構え、みなみさん・つかささん・小早川さんは不測の事態に備えて後方で待機。
以下略



113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:52:38.31 ID:xm2Rv5pmo

「―――ひゃん!」

 不意に首筋に冷たいものが触り、私は小さく悲鳴を上げた。
首元を確認すると、泉さんの小さな指が私の首に触れている。
以下略



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