過去ログ - かがみ達は深い霧に囚われたようです
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106:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:41:37.50 ID:xm2Rv5pmo

「急いでください!」

 扉を開いて逃げ道を作る。
泉さん、つかささん、小早川さん、みなみさん。
以下略



107:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:44:33.95 ID:xm2Rv5pmo

「な、ないす……みゆきさん」

 肩で息をしながら泉さんが笑いかけた。

以下略



108:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:46:54.19 ID:xm2Rv5pmo

 他のお客さんだっているし、朝になればきっと助けも来る。
彼女はそう言って、つかささん達にも同じように声をかける。

 私も彼女を追うように、つかささん達の様子を伺った。
以下略



109:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:48:18.80 ID:xm2Rv5pmo

 そうして私達は、3階のフロアで逃げ場所を探し始めた。

 305号室側…フロア西側の探索を終え、私達はフロアの東側へと移動している。
扉が開いたのは307号室だけ、そこも化物が跋扈する空間だった。
以下略



110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:49:31.07 ID:xm2Rv5pmo

「じゃあ、いくよ」

 トン、トン

以下略



111:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:50:33.68 ID:xm2Rv5pmo

 金属がぶつかり合う硬い音が聞こえると、私達は安堵と落胆の交じり合った溜息をもらした。
東側フロアの一室め、313号室の扉が開かれることはなかった。

「ここもだめかー」
以下略



112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:51:34.48 ID:xm2Rv5pmo

 『312』と彫られた金属のプレートが乳白色の扉に取り付けられている。
何度見ても、この扉から放たれる重々しい威圧感には慣れることができない。

 泉さんがドアを開き、私が化物に対処するためにドア横で消火器を構え、みなみさん・つかささん・小早川さんは不測の事態に備えて後方で待機。
以下略



113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:52:38.31 ID:xm2Rv5pmo

「―――ひゃん!」

 不意に首筋に冷たいものが触り、私は小さく悲鳴を上げた。
首元を確認すると、泉さんの小さな指が私の首に触れている。
以下略



114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:53:51.95 ID:xm2Rv5pmo


 泉さんが改めてドアノブを掴み、私は消火器を構える。
先程のように合図を交わすと、彼女はゆっくりと右手をひねっていく。

以下略



115:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:54:30.70 ID:xm2Rv5pmo


 それからの数十秒のこと。生涯私の記憶から消えはしないだろう。




116:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/31(日) 00:55:50.58 ID:xm2Rv5pmo

 少しだけ開いた隙間から腕が伸び、泉さんの手首を掴む。
蝋のように白く、痣のような青黒い斑点が散らばる、幽鬼のような左手。
そう、それが左手であったことすら、鮮明に脳に刻み込まれた。

以下略



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