191: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:12:51.27 ID:KP4Oa+x5o
「俺が行くって言ってンだろ! 何で俺がダメでコイツがオッケーなンだよ」
掴み掛らんばかりの勢いで、一方通行が木原に詰め寄る。
192: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:15:31.72 ID:KP4Oa+x5o
木原は慌てて一方通行の頭を引っぱたくと、取り成すように言った。
「まあまあ。ちょっと聞くだけ聞いてくれよ」
193: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:16:15.54 ID:KP4Oa+x5o
そこへ。
「いい加減にしろ、一方通行」
194: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:16:55.34 ID:KP4Oa+x5o
そんなやりとりを聞いた後でも、垣根の表情は変わらなかった。
「残念だが」
195: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:18:57.73 ID:KP4Oa+x5o
「知り合いの研究者に聞いたんだがよ。お前は実験でクローンを殺す時、不気味なほど無表情になるんだってな」
木原のこの言葉を聴いて、
196: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:19:28.06 ID:KP4Oa+x5o
聞いて、垣根は鼻で笑って見せた。
少なくとも、本人はそうしてやったつもりである。
その出来栄えについては木原も一方通行も何とも言わなかった。
197: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:20:07.14 ID:KP4Oa+x5o
絶対能力進化計画の当事者であった垣根は、大体の事情をすんなり呑みこんだ。
初めて知った少女の存在。
その話を聞き、垣根は多少興味深げな顔をしていた。
198: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:20:49.09 ID:KP4Oa+x5o
「垣根。お前が今ここに来たのは、単なる偶然じゃねえのかも知れねえな」
「テメェとの出会いが運命ってか? 冗談だろ」
199: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:21:29.09 ID:KP4Oa+x5o
ただひたすら、がむしゃらに殺し続けた。
何かを感じたり立ち止まって考えたりする余裕は無かった。
200: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:22:07.46 ID:KP4Oa+x5o
だが、問題が一つ。
ここで標された道を歩み出したら、まるで救いを求めているように見えるではないか。
201: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:22:54.06 ID:KP4Oa+x5o
垣根の心が限りなく承諾の方へ傾きつつも、プライドが邪魔をして踏みきれずにいる事を木原はすぐに見て取った。
即座に彼は「救い」というキャッチコピーを引っ込める。
必死だと思われたくないから二の足を踏むのであれば、別の理由を与えてやればいい。
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