22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/09/10(土) 00:10:57.52 ID:WE6B+YjAo
―― 桜ヶ丘・平沢家
憂「お姉ちゃん、おかえりー」
あずにゃんとの通話を終えた私は、家に戻って玄関のドアを開けると、いつものように妹の憂が笑顔で出迎えてくれる。
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2011/09/10(土) 00:11:30.01 ID:WE6B+YjAo
そう、私はあずにゃんとの電話以外で声を聞くことができない。
それだけじゃない……喋ることもできなくて、こうして手話や筆談をして相手に伝えることしかできないんだ。
ちなみに耳と口が不自由になったのは5歳の時から。
でも有難いことに、私のまわりのみんなはそれを理解してくれて受け入れてくれた。
唯一自分の声を相手に伝えられて、相手の声を聞くことが出来る方法、それはあの頭の中の電話を使うことなんだ。
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2011/09/10(土) 00:12:47.65 ID:WE6B+YjAo
――翌日・中野家
学校を終えた私は、ただいまも言わずに家の玄関をまたぐ。
だって今は家に誰も居ないの分かりきってたからわざわざ言う必要なんてないし……。
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2011/09/10(土) 00:13:36.85 ID:WE6B+YjAo
――学校・昼休み
梓『へぇー、今年の春にギター始めたばかりなんですか』
今は学校の昼休み、みんな思い思いのグループで固まり、持ってきたお弁当を見せ合ってそれぞれお昼ご飯を食べている。
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/09/10(土) 00:14:20.88 ID:WE6B+YjAo
唯『ねぇねぇ、あずにゃんも携帯持ってないんだよね?ならさ、時間はどうやって確認してるの?』
梓『へ?』
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2011/09/10(土) 00:14:51.92 ID:WE6B+YjAo
――――――
――――
――
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2011/09/10(土) 00:16:37.82 ID:WE6B+YjAo
補足:憂和は手話、律澪ムギは筆談で会話してる設定
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2011/09/10(土) 00:17:08.87 ID:WE6B+YjAo
―― 授業中
prrrr
梓(あれ?唯先輩からだ……どうしたんだろ)
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2011/09/10(土) 00:17:39.07 ID:WE6B+YjAo
――夜
梓『もうすぐ東の空に流れ星が見えますよ』
唯『ほえ?流れ星?』
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2011/09/10(土) 00:18:24.38 ID:WE6B+YjAo
――それからしばらくたったある日
私と唯先輩は毎日、場所も関係なくいつも話しているような仲になっていた。
周りに聞こえないし声に出す必要もないし長電話してもお金かからない、本物の携帯より便利だよね、これ。
そんな毎日を過ごすようになって分かったことがある。
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/09/10(土) 00:18:58.20 ID:WE6B+YjAo
梓『学園祭ですか』
唯『うん!私達軽音部にとっては初めてのライブなんだー』
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