過去ログ - 和「ジーニアス?」
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76:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/10/03(月) 09:31:55.77 ID:Ay6ywUVh0


 それが唯には僥倖であり、同時に哀しくさせた。スターターという立場上、雑な加護しか受けられず、極限にまで高められた凶暴性は、思考能力を失わせ、そして、律自身がジーニアスを持つ素養が乏しいと言う事を如実に示していた。

 唯<律っちゃんは、一番の被害者なのかもしれない……>
以下略



77:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/10/03(月) 10:21:47.06 ID:Ay6ywUVh0

 唯<でも――――>

 律は何も悪くない。彼女は完全な被害者だ。それでも、彼女をここで止めねばならない。もう彼女を元に戻せはしない。でも、もしかしたら、元に戻す方法があるのかもしれない。だけど彼女を元の世界に戻す事は絶対に許されない。それまでに、元に戻す術は自分には無い。考えもつかない。どうしても、思いつかない……。

以下略



78:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/10/03(月) 10:27:05.95 ID:Ay6ywUVh0
 

 律「ちくしょー!!ナンで当たらねぇんだよ!!!」

 律が激情のままに、正に乱撃といった様に剣を振り廻す。そして唯はその全てを受け、そして流してゆく。
以下略



79:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/10/03(月) 10:30:54.67 ID:Ay6ywUVh0



 律がいなければ、今の軽音部は無かった。自分が軽音部に入る事も、澪や紬と親友になる事も出来なかった。ギー太を手にする事も無かった。上達の達成感も、皆で演奏する楽しさも喜びも知る事は出来なかった。学園祭でのライブも、合宿もみんな律がいなければ経験出来なかった沢山のとてもとても大切な事。

以下略



80:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/10/03(月) 10:33:12.51 ID:Ay6ywUVh0


 律「ゆ、ゆい……」

 唯「り、律っちゃん……」
以下略



81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/10/03(月) 10:36:11.50 ID:kHS+n+oDO
>>71 なるほど…そういう仕組みでしたか、頭が悪いなりに理解出来ました。

武具の名前は、>>1 さんの考えていた候補を挙げてもらって安価で決めるという手もあれば、付属品って事で単純にオプションと呼ぶとか…。


82:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/10/03(月) 10:37:39.35 ID:kHS+n+oDO
>>71 なるほど…そういう仕組みでしたか、頭が悪いなりに理解出来ました。

武具の名前は、>>1 さんの考えていた候補を挙げてもらって安価で決めるという手もあれば、付属品って事で単純にオプションと呼ぶとか…。


83:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/10/03(月) 10:39:30.48 ID:kHS+n+oDO
連投してしまってすみません。


84:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/10/03(月) 10:41:31.20 ID:Ay6ywUVh0

 律「み…お…澪…!おねが…い…た…たすけ…てくれ…よぅ……く…そぉ…唯…。澪…わた…しの…仇を…とって…く…れ…よぅ……唯を…殺…してくれ…よっ…たの…むよ…み―――がはっ!!!」

 律が唯に対する恨みと憎しみの籠った、呪詛の言葉を吐いたのと同時に、最後に大量の吐血を撒き散らし、完全に光を失った目を見開いたまま、彼女は、終(つい)に、事、切れる。

以下略



85:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/10/03(月) 10:53:21.21 ID:Ay6ywUVh0
 

 親友を失った喪失感。親友をこの手に掛けてしまった罪悪感。彼女のその後の人生を奪ってしまった悔恨の念。

 あらゆる負の感情が、唯をこれ以上ない程に苦しめる。この身が引き千切られる様な苦しみに、唯はソレから逃れる様に慟哭する事しか出来なかった。
以下略



86:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/10/03(月) 10:59:16.77 ID:Ay6ywUVh0


 「ねえ、律っちゃん。私、どうすればよかったのかな。解らない、解らないんだよ。でも、ごめんね律っちゃん。私にはどうする事も出来なかった。こんな事しか出来なかった。ほんとにごめんね律っちゃん…………これで良かったの?お母さん。お母さんはこの話を私と憂に聞かせた時に、覚悟しなさいって言った。でも、覚悟してても辛いよ。こんなにも苦しいよ……」

 唯が泣きながら泣き事を言い始めた時、突然に律の亡骸から淡い光を発したかと思うと、そのまま光の粒子となって足元から次第に消失していく。それに気付いた唯は、泪を流しながら、それでも咄嗟に律が付けていたカチューシャを外し、優しく、そして強く握り締めた。
以下略



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