過去ログ - 女「機械の体ですけど、一緒に過ごします?」-004-
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673:久方 ◆p79mT8Wu64Nk[sage saga]
2011/12/23(金) 03:12:31.82 ID:gBkYSIoRo
妖狐「ふふっ……忘れていましたよ」

口から大量の血を吐き出した妖狐が、言った。

蛇「悲しいな。俺はお前のことを忘れた日なんてなかったぜ?」
以下略



674:久方 ◆p79mT8Wu64Nk[sage saga]
2011/12/23(金) 03:13:16.64 ID:gBkYSIoRo
蛇「おいおい、人工心臓貫いてるんだ、もう勝負は――」

狐子「蛇、逃げろ! もうそいつはお姉さまではない!」

蛇「なに?」
以下略



675:久方 ◆p79mT8Wu64Nk[sage saga]
2011/12/23(金) 03:13:54.81 ID:gBkYSIoRo
蛇「お前、自分を犠牲にするつもりか!」

妖狐「はい、勝ち目がないのであれば、せめて引き分けに持ち込むまで」

ナイフの柄を離そうとした蛇さんの手を、妖狐に掴まれた。
以下略



676:久方 ◆p79mT8Wu64Nk[sage saga !美鳥_res]
2011/12/23(金) 03:16:54.96 ID:gBkYSIoRo
私はいつも、お姉さまの側にいた。

お姉さまがいなければ、私は本当に、ただの子供だ。

自分の機嫌を損なうと、狐耳を立てて、何ふり構わず破壊した。
以下略



677:久方 ◆p79mT8Wu64Nk[sage saga !美鳥_res]
2011/12/23(金) 03:17:26.87 ID:gBkYSIoRo
私は、お姉さまに甘えていたのだ。

ただ、褒めて欲しくて。

ただ、構って欲しくて。
以下略



678:久方 ◆p79mT8Wu64Nk[sage saga]
2011/12/23(金) 03:19:01.14 ID:gBkYSIoRo
・ ・ ・

狐子「お姉さま!」

目を開けてみると、そこには蛇さんが血だらけで立っていた。
以下略



679:久方 ◆p79mT8Wu64Nk[sage saga]
2011/12/23(金) 03:21:29.49 ID:gBkYSIoRo
妖狐「……狐子」

彼女が口にしたのは、番号ではなく、『狐子』だった。

狐子「お姉さまっ」
以下略



680:久方 ◆p79mT8Wu64Nk[sage saga]
2011/12/23(金) 03:23:10.41 ID:gBkYSIoRo
狐子「私に無いものを、お姉さまは全て持っているではありませんか、私などまだまだ……」

妖狐「あなたが思ってるほど、私はできたアンドロイドではありませんよ」

まばたきがだんだんと遅くなってきた。妖狐の体力が減ってきた証拠だろう。
以下略



681:久方 ◆p79mT8Wu64Nk[sage saga]
2011/12/23(金) 03:24:09.16 ID:gBkYSIoRo
妖狐「私の感情は、喜びで固定されているのです。だから、私は笑顔しかできません」

作られた笑顔で、作られた優しさだった。

精一杯の笑顔を妖狐は狐子に見せつけた。でも、その笑顔はとても辛辣なものだった。
以下略



682:久方 ◆p79mT8Wu64Nk[sage saga]
2011/12/23(金) 03:24:53.40 ID:gBkYSIoRo
妖狐「最低ですね。自分が持っていないものを相手が持っているだけで嫉妬してしまう……」

狐子「……」

妖狐「そんな気持ちを、私は付け込まれたのかもしれません」
以下略



683:久方 ◆p79mT8Wu64Nk[sage saga]
2011/12/23(金) 03:25:28.17 ID:gBkYSIoRo
男「なんか、辛いっすね」

蛇「人の別れってもんはいつでも辛いもんだ」

蛇「でも、それからどうするかで人ってのは全く変わっていく。あいつがどう考えて、どう進んでいくのかはあいつの勝手だ」
以下略



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