17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/10/06(木) 10:50:18.00 ID:yJ8J35aIo
小さな頃から、何をするにも意識のどこかに律がいた。
それを人は依存と言うのかもしれないけれど、それとは違うと私は思っている。
なにか言葉にしなければいけないとしたら、そうだな、目安、ってところか。
性格がまるで正反対のふたりだからこそ、互いが互いの目安になった。
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2011/10/06(木) 10:51:04.43 ID:yJ8J35aIo
澪「……やっぱり今夜はやめとくかな」
結局溜息を吐いて、ノートパソコンを静かに閉じた。明日の朝は少し早起きをしよう。
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2011/10/06(木) 10:52:14.67 ID:yJ8J35aIo
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2011/10/06(木) 10:53:08.30 ID:yJ8J35aIo
取り込もうと掴んだ長袖Tシャツはまだ陽の暖かさを残していて、
何気なく袖口を鼻先に寄せて、目を閉じてゆっくりと吸い込んでみる。
「いい匂いする?」
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2011/10/06(木) 10:54:23.12 ID:yJ8J35aIo
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2011/10/06(木) 10:55:29.94 ID:yJ8J35aIo
澪「とりあえずこれ食べてて。あとで食材買いに行って、ご飯作ってあげるから」
律「おお、いただきまーす。……ん、これうまっ! どこのチョコ?」
澪「ムギからのお土産。会社の近くのお菓子屋さんが作ってるんだって」
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2011/10/06(木) 10:56:39.40 ID:yJ8J35aIo
澪「部屋にはまだ帰ってないの?」
律「あー、いや、帰ったことは帰ったんだけどさ」
私の問いに律は少し口籠って、うっすらと苦笑いを浮かべる。
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2011/10/06(木) 10:57:37.69 ID:yJ8J35aIo
スタジオミュージシャンを経て独立した梓が
一時期仕事をやめて実家に戻っていたことは唯から伝え聞いていた。
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2011/10/06(木) 10:58:29.74 ID:yJ8J35aIo
律「どーせ1年の半分は家にいないし、二人が一緒に住むほうが何かと便利だろうし」
澪「だからってそんな軽く決めて……」
律「もともと私の荷物も微々たるもんだし、問題ないよ」
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2011/10/06(木) 10:59:21.60 ID:yJ8J35aIo
律「まあ……。しゃーないから、しばらくは実家のお世話になるかな」
澪「……」
律「ここよりバイトの時給がちょい安いのがネックだけど、まあなんとかなるっしょ」
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2011/10/06(木) 11:00:23.12 ID:yJ8J35aIo
律「……そか。よかった」
澪「……。ねえ、律」
律「んー?」
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