139:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:17:02.08 ID:VvTHD4vM0
「まぁ……まだ起きたばかりで分からないことが多すぎるだろうから、ゆっくり理解していこう、な? 私が、君のリハビリと訓練を担当させてもらうから」
「リハビリ? 訓練?」
「うん。大丈夫だ。少し頑張ればすぐによくなるさ」
140:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:17:47.38 ID:VvTHD4vM0
その後ろで、圭介が持っていた資料を、汀の膝の上に放った。
パサリと音を立てて薄い資料が、彼女の目に留まる。
表紙に、端的に
『Mind Sweeper 契約書』
141:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:18:44.69 ID:VvTHD4vM0
「そんなことはない。リハビリして、ちゃんと過程を踏めば段々動くようになってくるさ。今はただ、麻痺しているだけだよ」
圭介とは真逆のことを言い、大河内は優しく、汀のことを抱きしめた。
汀がびっくりしたような表情をし、しかし冷えた体に感じる人の体の温かさに、安心したように息をつき、大河内に体を預ける。
142:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:19:37.65 ID:VvTHD4vM0
びっくりドンキーのいつもの席で、汀はチビチビとメリーゴーランドのパフェを食べていた。
圭介がステーキをナイフで切って口に運ぶ。
「でね、圭介。3DS、結局値下げしたんだって。ネットに書いてあったよ」
143:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:20:20.59 ID:VvTHD4vM0
「わあ、可愛い!」
「大事にしろよ」
そう言って食事に戻った圭介に、汀は箱を抱きながら言った。
144:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:20:48.46 ID:VvTHD4vM0
第4話はここでお仕舞いです。
第5話に続きます。
145:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:27:36.11 ID:VvTHD4vM0
「ダイブ続行不可能! マインドスイーパーが、精神区画内にて捕縛されました!」
ラジオのミキサー室のような部屋で、ヘッドフォンをつけた白衣の医師が大声を上げる。
大河内が青ざめた顔で、椅子に座っている十五、六歳程の少年を見た。
頭にはマスク型のヘルメットが被せられている。
146:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:31:24.87 ID:VvTHD4vM0
「はは……はは……はは……ははははは!」
少年が突然、高笑いをした。
そして生気を失った瞳で大河内と、周囲の医師たちを見回す。
147:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:32:55.58 ID:VvTHD4vM0
力を失った亡骸を抱いて、大河内が血まみれの部屋を見回す。
誰も、言葉を発する者はいなかった。
ベッドに縛り付けられていた患者も、少年と同様の様子になって事切れている。
「……患者の脈拍、停止しました……」
148:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 19:12:53.59 ID:VvTHD4vM0
駄目ですね……
何だか凄く重くて、投稿できない状態が続いています
何でなんだろう……
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