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2011/11/24(木) 01:39:34.12 ID:uFOG1DQZo
そう言ってから、翼ちゃんは僕の前に回り込んで、道を塞ぐようにして、
「ごめんね、阿良々木くん」
と言った。
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2011/11/24(木) 01:40:45.50 ID:uFOG1DQZo
「だから話したんだ」
翼ちゃんは言った。
「狙い通り。私、阿良々木くんで、憂さを晴らした」
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2011/11/24(木) 01:42:44.78 ID:uFOG1DQZo
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
もしもそこに、僕が考えている通りの理由がないんだったら――翼ちゃんが突然、僕に
そんな身の上話を始めるはずがないのだから。
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2011/11/24(木) 01:43:10.86 ID:uFOG1DQZo
確証なんてない。
誰かにやられただなんて、とんだ決め付けだ。
だけど。
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2011/11/24(木) 01:43:51.96 ID:uFOG1DQZo
「それは……それは多分、僕が僕だからだ」
「は?」
「こんなところで引くような僕じゃない。僕はこんなところで引いちゃいけないんだ」
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2011/11/24(木) 01:44:44.62 ID:uFOG1DQZo
穿った見方をすれば。
言質を取ろうとしているようにも思える。
そんな語調だった。
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2011/11/24(木) 01:45:38.69 ID:uFOG1DQZo
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「それは駄目だろう――!」
「親らしいことなんて何もしてくれない人達だったけれど――まさか親らしくないことを
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2011/11/24(木) 01:48:11.66 ID:uFOG1DQZo
「そんな何てことのないことで、どうして、父親が娘を――殴るんだ?」
理解できない。理解できない。理解できない。
「ほら、だって、考えてみてよ阿良々木くん。もしも、阿良々木くんは四十歳くらいでさ
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2011/11/24(木) 01:49:13.33 ID:uFOG1DQZo
「約束したよね、阿良々木くん。誰にも言わないって――約束してくれたよね」
誰にも。
学校にも、警察にも。
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2011/11/24(木) 01:49:47.58 ID:uFOG1DQZo
「このことは、誰にも言わないでください。黙っていてくれたら、私、なんでもするから」
「…………」
「お願いします」
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