331:年末スペシャル ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/25(日) 20:42:39.60 ID:GEEMDRZko
「た、体育大会で私、あなたに酷いことしてしまった」
「別に気にしてねェよ。いいストレートだとは思ったが。いや、フックだったか」
「ごめん、本当に」
「いやいや、身体が丈夫なのだけがとりえだから大したことはねェ」
「でも、ちゃんとお詫びとかもできてなかったから、それでこれ」
そう言ってハンカチに包まれた箱を差し出す。
「それは……」
その時、播磨の腹の虫が勢いよく鳴き出す。
身体は正直である。
「悪い」
「ど、どうぞ」澪は差し出した。
「いいのか」
「うん」
「サンキューな」
播磨は弁当箱を受けとり、それを空けた。
中には数個のおにぎりが入っている。
「ごめん、何を作っていいのかわからなくて」
「いや、いい。最高だ」
そう言って播磨はおにぎりにかぶりつく。
久しぶりのまともな昼食に、思わず涙が出そうになった。
*
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