503: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/04(水) 20:00:20.58 ID:AxuxTz+Ao
「さやかちゃん! 聞こえる? 私、まどかだよ」
まどかは、さやかに顔を近づけて呼びかける。
「聞こえるよ……んっ」
苦悶の表情でまどかの声に答えるさやか。
「早く治療を!」
まどかは顔をあげ、杏子のほうを見た。
「無駄だ。もう手遅れだ」
しかし杏子は冷たく言い放つ。
「でも!」
「今さっき、アタシの槍を突き刺したろ? それでちょっとばかしアタシの魔力を流し込んだ。
それで、話だけはできるようにしたんだ」
「それって……」
「今のうちに、話したいことを話しときな」
「……っか」
ふと、さやかの声が聞こえたので、再びまどかはさやかの顔を見る。
「さやかちゃん、何? どうしたの?」
「まどか、あたし……」
「うん」
「まどかが……、羨ましかった」
「羨ましい? どうして? 私なんて、何のとりえもない普通の中学生だよ」
「でも、まどかはあたしの持ってないもの、たくさん持ってるし」
「持ってないもの?」
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