615: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/16(月) 19:35:47.53 ID:FwuKrF9no
引き返そうと後ろを見ると、こちらも先ほどの蛾やコウモリのような形の化け物が迫って
きている。
「囲まれた」
「どうしよう」
不安そうにするまどか。
(この子は、あたしが守らないと――)
さやかは恐怖心を押し殺すように心の中でつぶやく。
そうしないと、パニックになってしまいそうだったからだ。
しかし、
(武器、武器はないかな)
周りに武器になりそうなものはない。
空手などの格闘技の経験もないさやかにとって、徒手空拳ほど心細いものはない。
「うう……」
じりじりと迫ってくる目玉のお化け。
「そうだ、蹴りを」
足元が震える。
とても靴跡を付けられそうにない。
「さやかちゃん」
まどかが身を寄せる。
「まどか」
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