過去ログ - 女神
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920:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/16(水) 23:56:58.75 ID:QOIFkwBSo
「女さんの画像を見たわけだけど」
 僕は観念して自分の方から妹に話を振った。「殺してやりたいとか穏やかじゃないことまで言ってたけど、兄君の彼女として女さんは許せそう?」

 許せるわけがないから妹も黙っているのだろうけど、とりあえず僕は妹に聞いてみた。

以下略



921:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/16(水) 23:59:21.83 ID:QOIFkwBSo
「どうするの?」
 妹は細い声で言った。

 本当に気がついていないのだろうか。それともわざと僕の口から提案させようとしているのだろうか。僕は迷った。僕は自分が当初想定していたシナリオから逸脱し、いつのまにか僕の方から積極的に作戦を提案するような立場に追い込まれていた。

以下略



922:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/17(木) 00:02:36.40 ID:5/LK2Ndho
 屋上から見下ろす町の建物からは灯りがあちこちに点き出していた。空も薄暗くなってきていて、完全下校時刻ももうすぐだった。これで妹が決断しないなら今日はここまでにしよう。

 下校時間のアナウンスが流れだした。僕は妹の方を見ないで立ち上がった。

「今日はもう帰ろう。校門も閉まっちゃうし」
以下略



923:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]
2012/05/17(木) 00:03:07.86 ID:5/LK2Ndho
今日は以上です

おやすみなさい


924:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[sage]
2012/05/17(木) 00:04:10.63 ID:L/drC3GHo
おつかれちゃん
幼馴染と男だな


925:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/17(木) 00:17:16.07 ID:FX+StSHAO
おつー

会長のこの矮小なキャラがなんか憎めない。


926:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県)[sage]
2012/05/17(木) 02:52:49.29 ID:53dFo2Y3o
これで妹が会長と付き合ったら笑もんだな


927:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/17(木) 07:10:31.91 ID:zyt9toYIO
妹×会長は念願成就じゃん


928:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/17(木) 07:57:45.94 ID:4G1R/LsIO
こういう会長みたいなすへてを読み切ってます系のやついるよな。
だいたいコンプレックスが強いことが多い


929:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/17(木) 22:59:08.41 ID:5/LK2Ndho
 その日、僕はもう日が落ちて薄暗い通りを駅まで妹と一緒に帰った。彼女はもう何も言わなかったけど、校舎から出ると黙って僕の手を握った。完全下校時間になっていたので、周囲には先生に注意される前に校門を出ようと下校を急ぐ部活帰りの生徒たちで溢れていたし、校門の前には急いで生徒たちを校内から追い出そうとしている先生の姿もあったけど、妹はやはり何も言わずに僕の手を握ったままだった。

 昨日に引き続き僕と妹が寄り添って薄暗い道を歩いている姿は、きっと下校中の生徒たちに目撃されていたはずだった。こんなことを繰り返していればそのうち僕と妹の仲が噂になるのは時間の問題だったろう。そういう可能性に気がついていないのか、あるいは気づいていてもどうで
もいいのか、妹は周囲を気にする様子もなく自然に僕の手を握ったままゆっくりと駅の方に歩いていった。どちらかというと僕のほうが周りの視線を気にして挙動不審になtっていたから、他人から見たら二人の様子は寄り添うというより、妹に手を引かれた僕が後ろからついて行っているように見えたかもしれない。

以下略



930:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/17(木) 23:03:57.53 ID:5/LK2Ndho
 そう考えると僕には、下級生の少女と手を繋いで暗い帰り道を一緒に歩いているこの甘い状況に、感傷的に浸りきる贅沢は許されていなかった。明日からはもっといろいろと仕掛けないといけない。そのためには妹を傾聴者である僕にもっと依存させていかなければならない。そのための布石は打ったし結果も今のところ予想以上だった。でもここで満足してしまっても何にも意味はない。この先に打つ手はだいたい思い浮んでいたのだけれど、もう少し体系的に整理しておいた方がいい。・・・・・・ただそれは妹と別れて自宅に戻ってからでもいいだろう。僕は少しだけ自分を甘やかした。この状況に浮かれさえしなければ、少しだけ、ほんの少しだけこの恋人同士のデートのようなシチュエーションに浸ってもいいかもしれない。それが僕の勘違いであるにしても。

 妹に手を握られながら、そんな考えをごちゃごちゃと頭の中で思い浮かべていた僕は、ふいに妹に話しかけられた。

「先輩、さっきから何を考えているの」
以下略



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