過去ログ - 少女「ずっと、愛してる」
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196:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/10(金) 20:19:50.66 ID:oNd+Ad/T0
彼女達は、それこそが男性の志向の……最上の美顔だと思っている。
しかしカランから見れば、それはそう……ただ、そう……。
邪悪な。
どうしようもなく邪な。
ゼマルディのように本心から笑い飛ばすような笑顔ではなく、ただ単に何もない。
以下略



197:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/10(金) 20:20:57.45 ID:oNd+Ad/T0
「は…………はぃ」

最後の方は、恐怖で掠れて消えた。
彼が何のためにここに来たのか、それを推し量りかねていたのだ。もしかしたら一年ほど前のように、狭い部屋に二人きりで何時間も閉じ込められ、好き勝手に弄り回されるのかもしれない。
そんなことになったら、本当に死んでしまう。
以下略



198:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/10(金) 20:21:25.13 ID:oNd+Ad/T0
それを、彼はただ面白そうに。
ニヤニヤ笑いながら……時にカランを手に持った鞭や棒で突いたり叩きまわしたりしながら見つめているのだ。
それこそ、何時間も。
何十時間でも。

以下略



199:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/10(金) 20:21:58.02 ID:oNd+Ad/T0
口に出すことは出来なかった。
しかし真っ青になっている彼女を見て嘲るようにクスリと笑うと、ルケンは続けた。

「…………元気?」

以下略



200:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/10(金) 20:22:28.87 ID:oNd+Ad/T0
「ルケン様……?」

監察官が驚いたように声を上げる。それを聞いて、一瞥もせずに歩きながら彼は言った。

「このあたりに所用があったから寄っただけだ。他意はない」
以下略



201:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/10(金) 20:23:00.07 ID:oNd+Ad/T0
「じゃ……彼女を宜しく」

「お任せ下さい」

「それと……」
以下略



202:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/10(金) 20:23:27.73 ID:oNd+Ad/T0
途端、カランはポケットに入れていた手に衝撃が走るのを感じ、慌ててそれを外に出した。

「潰しておかないといけないって、思わないかい?」

言い残し、コツ、コツ、コツとルケンは玄関の方に歩いていった。
以下略



203:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/10(金) 20:23:55.70 ID:oNd+Ad/T0
手を胸の前で開き、唖然とした後……その指先が震え出すのが分かった。恐怖でも、動揺でもなかった。
何だかもっと良く分からない……。
もっと、青い感情だった。
ゼマルディからもらったサクサンテの花が、まるで小型の爆薬で炸裂させられたかのように粉々に飛び散っていたのだ。

以下略



204:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/10(金) 20:26:42.97 ID:oNd+Ad/T0
お疲れ様です。第7話に続かせていただきます。

詳しいご案内は>>173でさせていただいています。
ご一読いただければ嬉しいです。

以下略



205:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/11(土) 18:59:01.08 ID:87ru5DuQ0
こんばんは。第7話、第8話を投稿させていただきますー。


206:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/11(土) 19:01:18.54 ID:87ru5DuQ0
7 願い

 妹は、許してはくれなかった。
元々数十年も喧嘩をしたことがなかった仲の良い姉妹だったからこそ、その反動は大きかった。
ヤナンの方も時間が経てば当然怒りも薄れ、火照っていた頭も冷静さを取り戻していく。しかし彼女は彼女で、姉という不必要な枷を突き放すという最後の砦を侵してしまった分、やはり自分の方から声をかけるのははばかられるようだった。
以下略



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