212:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/11(土) 19:04:51.10 ID:87ru5DuQ0
三回目なので驚きはしなかった。
疲れなのか、ストレスからなのか。端正な顔……その目元にくまを浮かべているカランを壁に寄りかかるようにして見ていたゼマルディは、少し視線を宙に泳がせ……そしてポリポリと頬を指先で掻いた。
彼は横目で、戸棚にあるルケンの赤い花と……バラバラにされた自分の花を見て、また言葉を捜すように宙に視線を彷徨わせた。
そして、うなだれてまた花びらを拾い始めたカランに、素っ頓狂な声で笑いかける。
「よっ、また来た」
「うん……」
こくりと頷いて、カランは花びらを全て拾うと道具箱の蓋を閉めた。そして大事そうに枕元に置く。
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