487:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/18(土) 19:05:30.90 ID:rIc6JsyG0
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ガタン、ゴトン、とトレーラーが揺れる。
それを運転しているのは、まだ年端もいかない少女だった。
鼻歌交じりに、大きなハンドルを切っている。
ジェンダドームで、虹が保護して、そのままついてきた燐という少女だった。
その隣には、旧式なディスク型記憶領域を有したアンドロイド、里が座っている。
里は手に紙の地図を持ち、それを熱心に眺めていた。
時折、彼女の頭からキュルキュルという音がする。
「この地図を解読しました結果、十五キロ先に巨大な断層がある筈です。それを越えれば、次のドームです」
トレーラーの外は、病むことがない吹雪と、極寒の雪と氷が広がる世界だ。
前など見えない状況で、ゆっくりとトレーラーハウスが進んでいく。
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