77:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 17:05:34.50 ID:A45p+aH70
さぁやろう。
そうしよう。
早くやろう。
早くやろうよ。
ふら、と手を伸ばす。
その視線が、未だに白煙を上げ続けている倒壊部を凝視した瞬間だった。
爪の脳幹が、揺れた。
本当に一瞬のことだった。
脳みそそれ自体が、頭蓋骨の内側に叩きつけられた感覚。シェイクされてジュースになってしまったのではないかというくらいの衝撃だった。
目の玉が飛び出しそうになり、肺の中の空気を反射的に全て吐き出してしまう。
殴られた……いや、鉄パイプのようなもので突き刺されたのは、人体の最も脆いといわれる急所……延髄の部分だった。
とっさに前に体を突き出したため、即死は免れたが。
視界が完全にブラックアウトし、意識も三百六十度暗転して、訳が分からなくなる。
彼は自分が膝を突いて、地面にうつ伏せに倒れこんだことさえ分からなかった。
979Res/589.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。