937:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:49:59.16 ID:NNs5Kzip0
「姉さん……何かあったの?」
恐る恐る問いかける。
涙は息をついてベッドに腰を下ろすと、
カリ、カリ、と爪を噛みながら言った。
「またここを離れなきゃいけない。
兄さんの役立たず……!」
ガリ、と涙は強く自分の指を噛んだ。
そこから血が溢れ出して、
ポタリポタリとベッドに赤いしみをつくる。
慌てて硲はベッドから起き上がり、
傍らの救急箱から、スプレータイプの
バンドエイドを取り出した。
「姉さん、血が出てるよ」
「知ってる」
「ほら見せて……」
「…………」
979Res/589.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。