過去ログ - 少女「ずっと、愛してる」
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938:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:50:44.88 ID:NNs5Kzip0
おとなしく手を差し出した涙の指先に
バンドエイドを吹きつけながら、
硲は伺うように言った。

「姉さん……エリクシアが追撃してくるんなら、
以下略



939:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:51:15.22 ID:NNs5Kzip0
……駄目だ。

あいつを殺すことは出来ない。

それに、あいつをもし殺せたら……。
以下略



940:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:52:04.23 ID:NNs5Kzip0
涙に聴こえないように息をつき、
硲は首を振った。

しばらくして涙の寝息が聞こえてきたことを確認して、
硲はベッドから起き上がった。
以下略



941:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:52:40.28 ID:NNs5Kzip0


一度聞いたことがあった。

「姉さんは、兄さんのどこがいいの?」
以下略



942:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:53:17.43 ID:NNs5Kzip0
「でもまぁ、そこであたしが止めないとね。
際限なくなっちゃうから」

「そこがわかんないんだ」

以下略



943:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:54:04.59 ID:NNs5Kzip0
「…………」

「静かに暮らしたいんなら、
兄さんと一緒にいることないんじゃないかな。
兄さんは……何ていうか、
以下略



944:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:54:56.05 ID:NNs5Kzip0
真正面で見ていた硲でさえも、
それがどういう表情なのか分からない、
憂いを含んだ表情だった。

「約束したからさ。兄さんは、あたしが守らないと」
以下略



945:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:55:43.43 ID:NNs5Kzip0
「え?」

「僕のことが信用できないから、
何か隠してるの? 
だから兄さんの言いなりになってるの?」
以下略



946:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:56:22.63 ID:NNs5Kzip0
子供扱いされ、硲の頭にカッ、と血が昇る。

彼は立ち上がって、大股で涙に近づいた。

そして、自分よりも一回り小さな彼女の頭を
以下略



947:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:57:03.62 ID:NNs5Kzip0
いきなり図星を突かれて、
硲はグッ、と言葉に詰まった。

発しかけた言葉を躊躇して飲み込んだ硲を見て、
涙は頬から手を離し、肩をすくめた。
以下略



948:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:57:51.48 ID:NNs5Kzip0
「男が一番やっちゃいけないことだよ。
あんたに何があって、どういう人生送ってきたのか、
話してくれないからあたしは良く知らない。
でも、何となくそういうのは勘で分かるんだよ」

以下略



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