過去ログ - 麦野「フレンダは…私が殺した」
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2012/02/18(土) 00:04:38.87 ID:cy5Z2HqDO
そして、『ウォール』には解散命令が出されたが、今宵『ウォール』は再結成された。黒妻が復帰した理由は仲間の力になるためというシンプルなものだった。
黒妻(『アイテム』か…)
牛乳パックの中身を飲み干しながら考える。自分のリーダーの言葉を。
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2012/02/18(土) 00:07:08.21 ID:cy5Z2HqDO
もう一度ドゴン!という音がすると、ロックも蝶番も外れて、ドミノように上から玄関扉は倒れた。
黒妻「その扉はそうやって開けるもんじゃなかったんだけどな…」
絹旗「…麦野はどこですか?」
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2012/02/18(土) 00:08:17.24 ID:cy5Z2HqDO
絹旗「麦野を返してください。断るんなら力づくでも返してもらいます」
黒妻「やるのかい?俺ァ相当強ぇぞ?」
絹旗は一度目を閉じて大きく深呼吸し、再び目を開けた。
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2012/02/18(土) 08:47:25.42 ID:cy5Z2HqDO
黒妻「うおっ!」
いきなり突っ込んでくるところまでは黒妻の予想通りだった。しかし、その速さは完全に黒妻の予想を越えていた。ほとんど反射的に右側にあった部屋の中へとなだれこみ、瞬間、自身のすれすれのところを通過するところだった【窒素装甲】にまったく体重の乗っていない軽い裏拳を苦し紛れに肩に当てた。
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2012/02/18(土) 08:50:54.51 ID:cy5Z2HqDO
絹旗「うあああッ!?」
絹旗は黒妻の裏拳が当たった肩を押さえ、倒れこんだ。それもそのはずで、肩の骨には軽いヒビが入っていた。
絹旗(何かの能力者!?…違ェ、これは…!)
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2012/02/18(土) 08:52:43.53 ID:cy5Z2HqDO
黒妻「ちょっと悪いな」
黒妻は倒れた絹旗のコートを探りはじめた。
絹旗「何してンですか!」
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2012/02/18(土) 08:54:20.22 ID:cy5Z2HqDO
黒妻「…っあぁ〜、できればこれ以上手荒な真似はしたくないんだが」
そこまで言って、黒妻は悪寒を感じた。過去に何度か感じた、自分の人生の何かが懸かる瞬間の感覚。玄関に目をやると、金髪の男が銃に手をかけているのが見えた。
黒妻「チッ!」
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2012/02/18(土) 08:55:39.32 ID:cy5Z2HqDO
黒妻「お前には分かんねぇだろうがこの家にはAIMジャマーが設置されている!そんなものが当たったらどうなるか分かんねぇのか!」
浜面「な…」
浜面はハッタリかと一瞬思った。しかし、冷静に考えればなんの仕掛けもないのに絹旗が倒れこんでおとなしくしているわけもない。
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2012/02/18(土) 08:57:49.36 ID:cy5Z2HqDO
浜面は玄関から先へ進むに進めなかった。下手に突撃した場合、絹旗がどうなるか分からない。バレないように行くにしても、バレた瞬間に絹旗がやられる可能性もある。
浜面(考えろ!アイツの言ってことが本当ならどっかにAIMジャマーがあるはずだ!)
浜面は必死に突破口を探る。どんな修羅場も困難も、彼は機転と行動力だけで生き延びてきた男だ。
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2012/02/18(土) 09:00:35.04 ID:cy5Z2HqDO
絹旗「浜面…」
先ほど黒妻に部屋に放りこまれた絹旗が左肩をかばいながら出てきた。
浜面「絹旗!無事か!?」
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2012/02/18(土) 09:02:19.69 ID:cy5Z2HqDO
絹旗と浜面はとりあえずこの家の探索をすることに決めた。麦野のケータイが現在位置を示した最後の場所。ここに何かがあるはずだった。
なぜ急に滝壺の家に来れなくなったのか。なぜこんなところに居たのか。なぜ赤茶色の髪の革ジャン−黒妻綿流がここに居たのか。それらの原因を一から推理する予定だった。
しかし、それらの予定はすべて狂う羽目になる。浜面達は知らなかった。黒妻と交戦している間、その前から、奥の部屋に居た黒妻の仲間の存在を。
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