309:ブラジャーの人[saga]
2012/04/27(金) 21:42:25.84 ID:jYGOY3OA0
ベッドの上、楽な姿勢でお互いの体を支え合う二人。
「キレイだね。なんていう宝石なの?」
「……ダイヤに決まってンだろォ? オマエ、あちこちの店で黄色い声出してたじゃねェか」
310:ブラジャーの人[saga]
2012/04/27(金) 21:44:14.67 ID:jYGOY3OA0
打ち止めは本当に嬉しかった。
自分のことを考えて、柄じゃないことをしてくれた一方通行が愛しい。愛されていると実感できる。
特別に思ってくれているから、他の誰もが持ち得ないような特別な指輪を用意したのだろう。
311:ブラジャーの人[saga]
2012/04/27(金) 21:46:46.64 ID:jYGOY3OA0
「おはようお姉ちゃん。お兄ちゃんは?」
「おっはよー、ってミサカはミサカはご機嫌なご挨拶。あの人はお疲れでお寝坊さんだよ」
「そっか。僕達が帰るまでに起きてきて挨拶できるといいけど」
「お昼過ぎだっけ? どんな手を使っても起こすから大丈夫、ってミサカはミサカは約束してみる」
312:ブラジャーの人[saga]
2012/04/27(金) 21:48:06.43 ID:jYGOY3OA0
可哀そうになるほどに、マライヒは羨ましがった。指を咥えて上目づかい。
(うぅっ、カワイイ……!って、ミサカはミサカは負けそう……!?)
313:ブラジャーの人[saga]
2012/04/27(金) 21:49:34.43 ID:jYGOY3OA0
気持ちよさそうに眠る一方通行。打ち止めは朝食を食べた後、ずっと彼のそばで過ごしていた。
指輪と一方通行を交互に眺め、動悸を落ちつけようと務める。
(億って……。あなた、億って……)
314:ブラジャーの人[saga]
2012/04/27(金) 21:51:00.27 ID:jYGOY3OA0
「失礼しまーす……あ、もう荷造り終わってるんだ、ってミサカはミサカはお別れに直面して寂しくなってみる」
鞄が数個まとめて床に置いてあり、部屋の中はすっきり片付いていた。いつでも旅立てる様子だ。
315:ブラジャーの人[saga]
2012/04/27(金) 21:52:54.11 ID:jYGOY3OA0
あっという間に賑やかなお喋りに花が咲く。打ち止めの視界の端で、バンコランが腕時計を気にしているのが見えた。
はっとして壁に掛かった時計を見ると、そろそろ空港に出発する時間だ。
「もうこんな時間かぁ……。ミサカはあの人が起きてないか見てくるね、ってミサカはミサカは一時撤退してみたり」
316:ブラジャーの人[saga]
2012/04/27(金) 21:54:08.22 ID:jYGOY3OA0
タマネギ隊員が運転する車が、宮殿の出入り口につけられた。
荷物を積み込むバンコランとマライヒ。フィガロはその隙に、傍らに立つ一方通行と打ち止めに声を掛ける。
「二人ともさようなら。元気な赤ちゃんが産まれることを祈ってるよ」
317:ブラジャーの人[saga]
2012/04/27(金) 21:55:49.28 ID:jYGOY3OA0
その後、車の窓から手を振るフィガロを見送り、一方通行と打ち止めは部屋に戻る。まだ少し眠い夫に付き合い、打ち止めも昼寝。
夫婦が目覚めた時には、太陽は少し赤くなり始めていた。
「ふわー…、すっごく怠惰な一日だったね。いいのかな」
318:ブラジャーの人[saga]
2012/04/27(金) 21:57:27.85 ID:jYGOY3OA0
パタリロの執務室へ行く途中、通りすがった食堂で彼を見つけた。
ランチには遅く、ディナーには早い時間だったが、パタリロは一人で大量の料理を片づけている。
「あー、王様だけごはん食べてる、ってミサカはミサカは羨望と非難の声を送ってみる」
319:ブラジャーの人[saga]
2012/04/27(金) 21:59:55.93 ID:jYGOY3OA0
「さようなら! 打ち止めさん、一方通行さん。どうかお元気で!」
「また来てくださいね。あと我々タマネギ部隊のお力が必要な時は、いつでもお声を掛けてください」
「日本にも大使館がありますから」
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