過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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388: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/10(木) 21:04:37.70 ID:7AO1ihg40
流れ行く日々は、その速さを緩めることも早めることもなく流れていった。
けれど、それを実感する人々にとっては、それは恐らく相当に早く流れていったことだろう。
バイド戦役と後に呼ばれることになる、人類史上最大の決戦から半年の時が流れていた。
バイドとの戦いが太陽系に与えた傷跡は深く、半年を経た今も尚その復興は十全とは言えなかった。

以下略



389: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/10(木) 21:05:17.19 ID:7AO1ihg40
誰がそれを言い出したのかは未だ持って不明であるが、バイド戦役終結直後からそれは人々の間で囁かれていた。
地球至上主義。
そう呼ばれたそれは、熾烈を極めたバイド戦役において地球のみが被害を免れたという事実にまず起因した。
地球こそが人類の永遠の繁栄の象徴、不滅にして神聖なる母星である、と。
そんな思想を持った者達が、俄かに現れ始めたのである。
以下略



390: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/10(木) 21:05:54.07 ID:7AO1ihg40
人類の生活圏は、既に太陽系のいたるところに広まっている。
火星には既にいくつもの都市が成立しており、コロニーの建設は尚も盛んに行われている。
地球を見ることなく育った人というのも、最早今では珍しくもない。
そんな彼らに、地球至上主義者達は容赦なく牙を剥くのだった。

以下略



391: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/10(木) 21:07:23.62 ID:7AO1ihg40
火星や各コロニー内において、竜巻や落雷、隕石といった無数の災害が発生するようになっていた。
それにより、そこに住まう人々の暮らしは困窮していく。
民衆の間でも、地球軍の受け入れを望む声は日増しに強くなっていた。
だが、とある部隊が人為的に災害を発生させるR戦闘機の存在を突き止め、それを鹵獲し公表した。
これを火星及びコロニー群は、地球軍による侵略行為であると判断。
以下略



392: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/10(木) 21:08:01.08 ID:7AO1ihg40
――Epilogue of Mami Tomoe――


「なるほど……よく生き延びていたものだ。半年の間も宇宙を彷徨い続けて。
 流石はM型……と言ったところか」
以下略



393: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/10(木) 21:08:35.68 ID:7AO1ihg40
「確かに、そのような話であったことは聞いているよ。
 ……それで君は一体何を願うというんだね、ゲルヒルデ。いいや、巴マミ」

そう促され、マミは答える。
その口調はどこか楽しげで、けれど辛辣な調子すらも含んだものだった。
以下略



394: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/10(木) 21:09:09.11 ID:7AO1ihg40
その衝撃的な事実、さらに続けざまに投げかけられる残酷な言葉。
そんな言葉に心砕け、気力は萎え。そして屈してしまうのだろうか。
そんなはずがない。この程度の絶望など、バイドに比べれば余りにも矮小だった。
むしろその男の言葉は、マミの懸念に明確な答えを与える結果となっていたのだから。

以下略



395: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/10(木) 21:09:56.70 ID:7AO1ihg40
「これも貴様の差し金か。だとしたら、今すぐ止めさせろ」

「お断りよ。貴方達も思い知りなさい。私達の痛みと怒りを」

一閃。放たれたレーザーがマミのすぐ隣を掠めた。
以下略



396: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/10(木) 21:10:29.44 ID:7AO1ihg40
「奴らに伝えろっ!巴マミの身柄はこちらにある、攻撃を続ければこいつを殺すと伝えろっ!!」

信じられない事態の連続。完全に平静を失った男は、怒鳴り散らすようにしてそう言った。
それをそのままオペレーターが伝えた。けれど、帰ってきたのは更なる攻撃。
衝撃が基地を貫く。ようやく出撃を始めた無人兵器群も、次々に魔法少女隊の前に撃ち落されていく。
以下略



397: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/10(木) 21:10:59.45 ID:7AO1ihg40
「……ふぅ、ここまで上手くいくと、気分がいいわね」

後方にて待機していたババ・ヤガー。
その機体の中で、マミは意識を取り戻した。
先ほどまでルナベース6において、軍の虜囚となっていたマミのソウルジェム。
以下略



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