過去ログ - 勇者「淫魔の国の王になったわけだが」
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:49:19.38 ID:h7sEMOtHo
勇者「いや、そう言うのはずるいだろ」
ワルキューレ「……」
勇者「別にお前がどうとかいうんじゃなく……その。『客人』に手を出すのもどうかと思ってだな」
以下略
131
:
◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:50:09.58 ID:h7sEMOtHo
翌朝
勇者「……なんてやり取りしてたのに。いざって時に」
ワルキューレ「……ぅ…」
以下略
132
:
◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:50:38.00 ID:h7sEMOtHo
堕女神「……陛下、お目覚めですか?」ガチャ
勇者「ああ、起きてるよ」
堕女神「…『ゆうべはおたのしみでしたね』」
以下略
133
:
◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:51:06.34 ID:h7sEMOtHo
堕女神「失礼します、陛下」コンコン
勇者「早いな、おい」
堕女神「彼女の部屋とベッドを暖めました。それと、陛下の朝食の準備が整っております」
以下略
134
:
◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:51:45.47 ID:h7sEMOtHo
ぐったりと脱力したワルキューレを抱きかかえ、運ぶ最中に彼はふと思い出す。
かつての旅の途中、毒に倒れた「魔法使い」を抱いて、雪深い山麓の村を目指した時の事を。
猛烈に吹き荒ぶ自然の息吹の中、息を乱して、震える彼女を抱きながら歩いた事を。
時間にして、5分ほどの間。
以下略
135
:
◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:52:22.38 ID:h7sEMOtHo
堕女神「この部屋です。……陛下?」
勇者「あ。……ちょっと違う事を考えてた」
堕女神「火を入れて、ベッドも暖めております」ガチャ
以下略
136
:
◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:53:10.11 ID:h7sEMOtHo
――暖かく重る毛布と掛布団の感触が、彼女には心地よく感じた。
悪寒に満たされ、ぎこちなく凍てつくような関節は、思うように動いてはくれない。
誇り高き戦乙女が、「淫魔」の国で斯様な醜態を晒しているというのに。
それでも、彼女は…安心したように、眠っていた。
以下略
137
:
◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:55:08.58 ID:h7sEMOtHo
ワルキューレ「……誰…だ…?」
熱に浮かされるように、彼女は口を開く。
その手の主に問いかけるが、不快なものはない。
むしろ、その優しい手の持ち主が誰なのかを、知りたくて仕方がない。
以下略
138
:
◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:56:03.06 ID:h7sEMOtHo
額に触れられた時から、気づけば倦怠感はかなり薄れていた。
波紋のように暖かさが全身に広がって、祓われたように不調が追い出されていた。
呪いを解かれた剣に意思があるとすれば、このように感じたのだろうか?
ワルキューレ「……私に、何かしたか?」
以下略
139
:
◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:57:00.01 ID:h7sEMOtHo
堕女神「……毒見をいたしましょうか?」
ワルキューレ「あ、い、いや……すまない。見とれてしまって」
堕女神「そうですか。……お口に合うかは分かりませんが、召し上がってください」
以下略
140
:
◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:57:33.91 ID:h7sEMOtHo
ワルキューレ「……何者、なんだ。…貴様は、いったい……?」
堕女神「…私は、淫魔の王の側近です。……前身は、『女神』でしたが」
ワルキューレ「女神…?」
以下略
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