109:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:55:57.35 ID:sFbrFP09o
なんだか、都合のいい方向に話が動いている気がする。
結局のところ女に慣れるには女と話すしかないわけだし、そうなれば女友達でも作るのが手っ取り早い。
それなら幼馴染の友だちとでも会ってみれば? という話に簡単に持って行ける。
110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:56:54.69 ID:sFbrFP09o
俺はタカヤに適当なアドバイスをすることにした。
俺は人間関係心理学の権威でもなんでもない。ついでに言えば女慣れもしてない。
それでも、上から目線でえらそうなことを言うくらいはできる。誰にでもできる。
111:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:58:01.42 ID:sFbrFP09o
「あれ?」
ふと後ろから声がした。幼馴染が、げっ、という表情で振り返る。
112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:58:27.97 ID:sFbrFP09o
先輩の顔が、記憶の網に引っかかる。彼女とどこかで会ったことがある気がした。
そして、ふと思い出す。俺は俯いて顔を隠した。
「……そっちの」
113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:59:09.76 ID:sFbrFP09o
「何の話です?」と幼馴染がこちらに向けて首をかしげる。俺が馬鹿だったという話だ。
「君」
114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:59:36.65 ID:sFbrFP09o
俺たちの許可も取らずに、先輩はタカヤの隣に座った。
突然の見知らぬ女の接近に、タカヤは可哀想なくらい動揺していた。
それすらもおかまいなしに、彼女は平然と食事を始める。
115:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 19:00:11.69 ID:sFbrFP09o
「んで、何の話してたの?」
「いえ、ちょっと大事な話を」
116:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 19:00:38.07 ID:sFbrFP09o
「いいよね?」
と先輩は俺に向かって首をかしげた。
コンビニの件があっては、彼女に強く出られない。アホなことをした後ろめたさだけがあった。
117:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 19:01:12.71 ID:sFbrFP09o
「実は俺、このふたりに相談事があったんです」
俺は人間関係心理学の権威ではないが、自己開示の返報性という言葉は聞いたことがあった。
自分のことを正直に話すことは、少なからず人間関係にいい影響をもたらす(ことがある)。
118:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 19:01:38.64 ID:sFbrFP09o
「苦手なの? 女子と話すの」
「はい。……というか、話したことも数えるほどしかなくて」
119:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 19:02:04.84 ID:sFbrFP09o
「そっかー」
と先輩は視線を天井にずらす。考えを巡らせているような仕草。
幼馴染の表情がこわばったのがわかった。
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