過去ログ - 妹「なぜ触ったし」
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3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/25(金) 02:50:51.61 ID:+LQnK3JMo

「何だアレ」
 
 もう一人が、なぜだか俺を指差して笑った。

以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/25(金) 02:51:18.35 ID:+LQnK3JMo

 ――そんなわけで、追われていた。

「待てオラッ!」

以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/25(金) 02:51:45.88 ID:+LQnK3JMo

「逃げんじゃねえよ!」

 男の怒鳴り声が夜の住宅街に響く。ご近所の迷惑になるからやめてください。赤ちゃんがいる家もあるんですよ。
 ああ、だが彼らは、人の顔色を気にしないという美徳の持ち主。赤ん坊なんて知ったこっちゃないぜベイベーな方々。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/25(金) 02:52:15.57 ID:+LQnK3JMo

 間近で、何かが弾けるような音がした。一瞬遅れて、缶が地面を跳ねる音だと気付く。炭酸が音を立てて夜道に噴き出た。
 飲みかけの缶を投げたのだ、こっちに向けて。さっき買ったばっかりだろうに、もったいない。

 おいおい、コーラ掛かったらどうするつもりだよ、べとべとになっちゃうだろ。……なんて場合じゃない。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/25(金) 02:52:41.45 ID:+LQnK3JMo

「ちくしょう!」

 俺は叫んだ。

以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/25(金) 02:53:07.95 ID:+LQnK3JMo

 ああもうだめ。足は確かに鍛えたが、俺は短距離ランナーだった。愛すべき瞬発力。花火のように一瞬の輝き。
 もう疲れた。俺はアスファルトに倒れ込む。もう、煮るなり焼くなり好きにしてくれ。

 息も絶え絶え崩れ落ちた俺の姿があまりに情けなかったからか、男たちは拍子抜けしたようで、何もしてこなかった。
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/25(金) 02:53:38.78 ID:+LQnK3JMo

 ちくしょう。
 最後に泣くことになったって、途中でたくさん笑えた方がいいに決まってるじゃねえか。
 馬鹿親父、俺はなんかつらいぞ。

以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/25(金) 02:53:59.40 ID:+LQnK3JMo

 コタツは戦場である。

 領地争いは冷戦めいている。
 一見なにも起こっていないように見えても、水面下では争いが繰り広げられているのだ。
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/25(金) 02:54:29.98 ID:+LQnK3JMo

 すっげえ邪魔である。

 かろうじて二か所、足を延ばそうな場所があるが、寝転がるとなるとやっぱり対角線が邪魔である。

以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/25(金) 02:54:56.18 ID:+LQnK3JMo

 いや、まぁエジソンはどうでもいい。だが、ひらめいたのは確かだ。

 うちのコタツは長方形。
 短い辺と長い辺の入口があり、体がすっぽり寝転がれるのは短い辺から体を突っ込んだ場合だけ。
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/25(金) 02:55:25.84 ID:+LQnK3JMo

 そんな具合なので、冬になると、毎年自然に妹との距離が近付く。
 みかんを食べたりお茶を飲んだり、マリオパーティをしたりマリオカートをしたりスマブラをしたりする。だいたい負ける。
 
 気付けば季節は秋を通り越し、冬である。冬って言ったら寒い。寒くなったらコタツだ。コタツこそが冬であった。
以下略



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