過去ログ - 妹「なぜ触ったし」
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48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 16:19:57.15 ID:yuDoQasso

 昼休み、俺たち三人は中庭で話をすることにした。大きな桜の木を中心に、ベンチが四方に四つ並んでいる。
 もちろん木は何もかもを脱ぎ捨てて裸になっていた。外はひどく肌寒い。俺は室内で用事を済ませればよかったと思った。

 俺は後悔と不安で落ち着かない気分になっていた。半分泣きたかった。
以下略



49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 16:20:25.26 ID:yuDoQasso

「とりあえず話を聞いてほしい。すべて誤解なんだ」

 モスは冷静に話を進めようとした。

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50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 16:20:57.23 ID:yuDoQasso

 子犬イケメンはうなずく。

「いや、うん。分かった。そういうことにしておこう」

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51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 16:21:49.65 ID:yuDoQasso

「別に誰にも言わないから気にしないでくれよ、ホントに。何も言わないから」

 彼は怯えたように言う。モスは眉間に皺を寄せた。
 俺には自制心が足りなかった。やっぱり一言言ってやろう、と思ったとき、
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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 16:22:15.94 ID:yuDoQasso

 重々しい溜め息をついて、モスはベンチに腰かけた。俺は溜め息が出そうなのを堪えた。
 責めるつもりはない。元をただせば俺の責任だ。だが、これで事態は更にややこしくなった。

「モス」
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53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 16:22:46.61 ID:yuDoQasso

 振り返ると見覚えのある女子生徒が立っていた。

 低い身長。藍色のカーディガン。
 規定よりはずっと短いけれど、多くの女子生徒よりは少し長いスカート。さらりと肩まで伸びた黒髪。
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54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 16:23:27.68 ID:yuDoQasso

「誤解だ」

 と俺は咄嗟に言った。「修羅場」という言葉の雰囲気は、とてもまずい。
 いったいどこから話を聞いていたのかわからないが、その言葉だとまるで――
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55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 16:23:53.42 ID:yuDoQasso

「……たか、え、誰?」

 俺が首をかしげると、モスが苦笑した。彼は疲れ切ったようにうなだれている。

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56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 16:24:19.40 ID:yuDoQasso

「用事があって彼を探してたんですけど、面白そうなことになってましたね。いったいどうしたんですか?」

「――なんでもない」

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57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 16:24:51.12 ID:yuDoQasso

「いらない。平気。ぜんぜん大丈夫」

 俺は必死になって断った。
 幼馴染に問題を説明するとなると、細かい部分までしっかりと訊き尽くされてしまうだろう。
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