320:空っぽの境界[saga]
2013/02/08(金) 23:39:37.69 ID:rTuRyC5r0
「私は――――マドカだよ」
色だけは暖かな街灯に照らされながら、彼女は懐かしい微笑みを返す。
降り積もる雪のように白く薄いドレスを纏い、傘も差していない彼女は、果たして寒さを感じないのだろうか。
「あなたは、どうしてここにいるの」
どうしてだろうね、と彼女は言う。
321:空っぽの境界[saga]
2013/02/08(金) 23:41:16.95 ID:rTuRyC5r0
それから二人は取り留めのない話をした。
何のことはない、友人や家族のことなどだ。
しかしほむらの話を聞くほどに、彼女は口を噤んでいった。
こうして話しているだけで、二人の距離も、感覚も、時間さえもずれていることに気が付いたからだ。
橋を抜ける風はどこまでも肌を傷め付け、靡く黒髪は闇に溶ける。
322:空っぽの境界[saga]
2013/02/08(金) 23:43:02.33 ID:rTuRyC5r0
ほむらは空っぽについてもう一度考えた。
魂を失っても魔法少女は、なお空っぽではない。
なぜなら、精神も肉体もそこに残っているから。
しかし―――ほむらは鹿目まどかについては、やはり当て嵌まりはしないだろうと思う。
彼女の肉体は消失してしまっており、魂や精神すらもはや残っているはずがないだろうからだ。彼女の言うところの空っぽに、彼女は既になっているのだ。
323:空っぽの境界[saga]
2013/02/08(金) 23:44:37.19 ID:rTuRyC5r0
◇
それから――
ほむらは彼女に手を振って、一人で橋を渡った。
「さようなら、まどか」
324:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/02/08(金) 23:48:13.96 ID:rTuRyC5r0
タイトル通り空の境界のパロというかなんというか
なんかこれでこのスレ終わっていいんじゃないかって気もしたけどまだだ、まだ終わらんよ
元々は安価で1レス選手権のほうで書いたお題だったけど、なんかもったいなかったので自分なりに進化させてみた
自分の中では魔法少女と空っぽ(虚ろ)の関係がかなり深くなってるのでそれとなく伝わればそれ幸い
325:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/02/09(土) 19:09:25.97 ID:kdLxK3Xzo
乙であります
326:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/02/19(火) 01:51:24.64 ID:+ff1iNm9o
乙
327:杏子がくしゃみする度にほむらのバストが成長する話[saga]
2013/03/02(土) 13:28:50.64 ID:ArINCOrK0
杏子「ヘックシュ!」
ほむら「ッ!」
杏子「んあー、悪い、ティッシュ貰うぞ」ズズッ
328:杏子がくしゃみする度にほむらのバストが成長する話[saga]
2013/03/02(土) 13:29:19.41 ID:ArINCOrK0
杏子「めんどくせえなあ」
ほむら「薬とか市販のやつ買えばいいじゃない」
杏子「薬局はよく行くぞ。食いもんをぬす」
329:杏子がくしゃみする度にほむらのバストが成長する話[saga]
2013/03/02(土) 13:30:17.82 ID:ArINCOrK0
杏子「なんだろう、なんか違和感がエッキシ!」
ほむら「ひっ!」
杏子「ティッシュティッシュ……」チーン
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