過去ログ - P「お前の夢にはついていけない」律子「……そう」
1- 20
442:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:45:26.57 ID:sCyHjKCko
第十九話『いっぱいいっぱい』


「はい。ええ、その通り、こちらとしてはなんとも言えないというのが結論です」

以下略



443:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:46:18.66 ID:sCyHjKCko
 思わず怒鳴ってから、あたりを見回し、口をつぐむ律子。
 幸い、彼女が電話をかけるために出てきた通路に、人影はなかった。

 ここは、病院の中でも人の少ないエリアなのだ。
 だからこそ、携帯電話の使用も認められている。
以下略



444:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:47:01.06 ID:sCyHjKCko
『……それで、どうなの?』
「ゼリー系のを摂ってる」
『律子……』

 律子は壁際に近づき、そのまま壁に寄りかかった。
以下略



445:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:47:44.02 ID:sCyHjKCko
 彼女を元気づけようと、はすっぱな態度を取っているのは明らかだったからだ。

「そういえば、桜井さん、来てないわね」

 涼の見舞客については後の連絡のことも考えて、律子や涼の母が代わる代わる記録している。
以下略



446:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:48:16.63 ID:sCyHjKCko
 律子の返事まで、ずいぶん間が空いた。

 その間に彼女が顔どころか首筋あたりまで赤くしたり青くしたりしていたのを、彩音は気づいていたかどうか。
 結局、皮肉っぽく微笑んで、律子は続けていた。

以下略



447:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:49:14.18 ID:sCyHjKCko
「それでね、トライアドプリムスってユニットがかなり強かったらしいんだけど、やっぱり美心にはかなわなかったらしくてね」

 体の各所にセンサーをとりつけられた少年が眠るベッドの横で、金髪の少女が彼に語りかけ続けている。

「そりゃあ、美心の実力は千早さん並みだからね……。正直、いきなり本気の美心が出てきたら、なにも知らない子たちは心折れちゃうと思うの」
以下略



448:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:50:15.55 ID:sCyHjKCko
 病室に入ってきた途端に話を振ってきた律子に、美希は小首を傾げる。

「まだ六日なのよね」
「……ん? うん、まあ、そうだけど?」

以下略



449:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:51:28.87 ID:sCyHjKCko
 ベッドの上の涼にむちゃくちゃなことを言う律子に反射的につっこむと、相手はなにやら楽しげに挑むような表情を向けてきた。

 ああ、じゃれたいのか、と察した美希がさらに切れのある言葉を選ぼうとした時。

「う……ぅん」
以下略



450:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:52:13.18 ID:sCyHjKCko
 目を覚ました、と言っても、数日の間は、経過を観察するために家族以外の面会は許されなかった。

 幸い、病院側は家族の範疇に律子を含んでくれていたため、涼は芸能界の状況を、彼女から聞くことが出来た。

「……迷惑、かけちゃったね」
以下略



451:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:53:10.77 ID:sCyHjKCko
 当然、そのきつい態度というのが心配や気遣いの裏返しであることはわかっている。
 そうであっても、現状のようにストレートに優しくされると、なんだか落ち着かない涼であった。

「変な涼ね。ともかく、一ヶ月先からはキャンセルってことになって、あちらで別のアイドルを探すことになるでしょうね。
もちろん765やうちに話が来たら優先的に受けるけど……ちょっと厳しいわね」
以下略



503Res/439.58 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice