過去ログ - P「お前の夢にはついていけない」律子「……そう」
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448:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:50:15.55 ID:sCyHjKCko
 病室に入ってきた途端に話を振ってきた律子に、美希は小首を傾げる。

「まだ六日なのよね」
「……ん? うん、まあ、そうだけど?」

以下略



449:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:51:28.87 ID:sCyHjKCko
 ベッドの上の涼にむちゃくちゃなことを言う律子に反射的につっこむと、相手はなにやら楽しげに挑むような表情を向けてきた。

 ああ、じゃれたいのか、と察した美希がさらに切れのある言葉を選ぼうとした時。

「う……ぅん」
以下略



450:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:52:13.18 ID:sCyHjKCko
 目を覚ました、と言っても、数日の間は、経過を観察するために家族以外の面会は許されなかった。

 幸い、病院側は家族の範疇に律子を含んでくれていたため、涼は芸能界の状況を、彼女から聞くことが出来た。

「……迷惑、かけちゃったね」
以下略



451:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:53:10.77 ID:sCyHjKCko
 当然、そのきつい態度というのが心配や気遣いの裏返しであることはわかっている。
 そうであっても、現状のようにストレートに優しくされると、なんだか落ち着かない涼であった。

「変な涼ね。ともかく、一ヶ月先からはキャンセルってことになって、あちらで別のアイドルを探すことになるでしょうね。
もちろん765やうちに話が来たら優先的に受けるけど……ちょっと厳しいわね」
以下略



452:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:54:00.60 ID:sCyHjKCko
 口ごもる涼に、律子は身を乗り出してくる。
 ぱちぱちとまばたきする度に大きく動く睫に、涼は見とれるようにしていたが、顔を引き締めて言葉を舌にのせる。

「いつ、復帰できるかな?」
「……さて、どうかしらね」
以下略



453:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:54:57.05 ID:sCyHjKCko
 呼びかけに素直に口を閉じる涼。
 律子はそこでなにか迷うようにしていたが、彼の腕――もちろん折れていないほう――に手を置いて、言い聞かせるように語りかける。

「骨も折れてるのよ。わかってるでしょ?」
「うん。正直、痛いしね」
以下略



454:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:55:47.57 ID:sCyHjKCko
「こんにちは」

 その女性が声をかけてきたのは、病院内にもうけられたカフェでのことであった。
 病院内にあるとはいえ、有名な外食チェーンが出店しているだけに、雰囲気は普通のカフェと変わりない。

以下略



455:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:56:34.97 ID:sCyHjKCko
「さんも別にいらないわ。伊織があれだけ心を許している人間なんだし」
「ああ、そういえば、伊織の幼なじみなんだっけ?」
「そう。まあ、家の関係だけどね」
「雲の上の話ね」

以下略



456:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:57:17.25 ID:sCyHjKCko
「もちろん。ばれてないと思ってるのは伊織当人だけでしょ。ああ、あと涼ね」

 くすくすと二人は笑いあう。
 伊織の照れ隠しがかわいくて仕方ないというように。

以下略



457:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:58:06.55 ID:sCyHjKCko
「恩義を感じるのは悪いことじゃないわ。でも、相手のわがままをきくことだけが、恩の返し方でもないわよ。
私たちは、社長でプロデューサーなんだから」
「そうね。そういう立場は、あなたも同じだったわね、麗華」

 言われて気づいた、というように律子は麗華のことを見た。
以下略



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