688: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:12:15.03 ID:fqesAtx80
  
 ーーー夜 
 【居間】 
  
 俺が起きたのは、午後の8時頃だった。随分長い間眠ってしまっていたらしい。 
689: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:12:41.49 ID:fqesAtx80
  
 縁側へ向かい、呼びかける。 
  
 士郎「アーチャー、いるんだろ」 
  
690: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:13:45.31 ID:fqesAtx80
  
 士郎「−−−正義ってなんだと思う?」 
  
 そう問いかけると、アーチャーは面食らったような顔をした。いつも余裕を崩さない振る舞いからは、想像しにくい表情だった。 
  
691: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:15:02.18 ID:fqesAtx80
  
 士郎「……なあ、もしも300人が乗っている船と200人が乗っている船の船底に同時に穴が開いて、治せるのがお前だけだったとしたら、どうする」 
  
 なんとなくだが、こいつは正義の味方なのではないかという気がしたのだ。だから聞いた。参考……というのはちょっと違うかもしれないが、俺はこいつの正義を知りたかった。 
  
692: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:15:57.66 ID:fqesAtx80
  
 確かに俺は、切嗣にあこがれていた。俺を救ってくれた時の切嗣が、あまりにも幸せそうで。まるで救われたのはそっちのほうじゃないかと思ってしまうほどだったから。俺もそういう風になれたならーーーそう思っていたのは事実だ。 
 けれど俺は爺さんのかなえられなかった夢をかなえると約束したのだ。 
 だから衛宮士郎は衛宮切嗣の正義のルールを受け継がなくてもいい。むしろ同じではいけない。 
  
693: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:16:29.02 ID:fqesAtx80
  
 ーーー深夜 
 【柳洞寺】 
  
 凛「行くわよ」 
694: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:17:33.25 ID:fqesAtx80
  
 凛「なっ……ランサー!?」 
  
 現れたのは、キャスターでもアサシンでもなく、ランサーだった。 
  
695: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:18:30.69 ID:fqesAtx80
  
 ランサー「ああ、それとキャスターとアサシンならここにはいねえぞ。……そうだな、セイバーかアーチャーか、どちらか残って戦うッつうんなら、多少の情報は流してやってもいい」 
  
 凛「どういうつもりなのかしら」 
  
696: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:20:12.20 ID:fqesAtx80
  
 ランサー「ひゅう、いい嬢ちゃんじゃねえか。気に入ったぜ。と、情報だったか。 
      ……あのキャスターはな、霊脈の質に関係なく最上級の神殿を作れるんだと」 
  
 凛「嘘! どういうことよそれ!?」 
697: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:21:12.40 ID:fqesAtx80
  
 四月一日「必然……」ボソッ 
  
 四月一日は、小さくそうつぶやいた。 
  
698: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:22:40.86 ID:fqesAtx80
 百目鬼が先頭を走る四月一日に声をかけた。 
  
 百目鬼「何か策はあるのか」 
  
 四月一日「ない! でもじっとしておくわけにもいかないだろ!」 
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