過去ログ - 恒一「『ある年』の3年3組の追憶」
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36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/06(月) 21:29:44.38 ID:4DOG5YTr0
帰り道、川の土手で僕と望月君は、榊原君から色々質問を受けた。
今日のホームルームこと、このクラスの決めごとのこと・・・
「榊原君さ、転校してきてからこっち、色々と変に感じてることあるよね」
「分かってるなら、教えてくれる?」
「ごめん、やっぱり言えない。
ただ、これから榊原君にとても不愉快なことがあると思う。
でもね、嫌な目に遭うことがあっても我慢して欲しいんだ。
みんなのためだと思って、お願いだから」
「みんなのためって?」
「それってクラスの決めごとってやつ?」
「うん」
「何だかなぁ」
望月君は、榊原君に対して伏し目がちであまり目を合わせようとしない。
何より、懇願はしているが、具体的な内容には触れないため、
榊原君もいぶかしんでいる。
そして、榊原君がクラスの名簿すらもらっていないことを知った僕は、
クラスからハブられた挙げ句、明日から『いないもの』にされる運命の
榊原君が不憫でならなかった。
同時に、改めて赤沢さんへの不信感が持ち上がってきた。
「やっぱりフェアじゃないね」
もう腹をくくった。今日までしかできないことを、ここで今やらなければ。
「僕はあまり賛成できないんだよね、赤沢さんのやり方。
勝手に決めつけたことを押しつけるのって、フェアじゃない」
「えっ・・・」
僕の突然の行動に、望月君は明らかに動揺している。
「榊原君。知りたいこと、いっぱいあるよね」
「そりゃあ、もう・・・」
「じゃあ一つずつ聞いてみて?僕の知ってる範囲で教えてあげるよ」
「ちょっと、高林君!本気!?」
望月君にかまわず、僕は続けた。
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