24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:37:56.89 ID:IiA584goo
「ねぇねぇ真クン、あれ見て」
店を出て少し歩くと、不意に服の裾を引っ張られる。
美希が指差す先には交番があった。
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2012/08/18(土) 00:39:01.76 ID:IiA584goo
「……で、誰が聞きに行くの?」
ボクがそう聞くと、ワンテンポおいて勢いよく手が上がる。
「わ、私が行くよ!」
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2012/08/18(土) 00:40:38.47 ID:IiA584goo
「じゃあ後でね〜」
元気よく手を振る美希に引きずられ、交番前を後にする。
「雪歩、大丈夫かなぁ…」
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2012/08/18(土) 00:41:28.22 ID:IiA584goo
バス停につくと、二人で自販機の影に入って雪歩を待った。
「ねぇ。雪歩にお財布あげたりしたの?」
美希が、突然何か思い出したように、質問してきた。
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:43:06.73 ID:IiA584goo
「……影の中でも、やっぱり暑いの」
「うん……」
バスの時間は差し迫っている。
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2012/08/18(土) 00:43:53.39 ID:IiA584goo
「ねぇ美希、何飲む?」
お金を自販機に入れて、リクエストを聞く。
すると、美希がいきなり大声を上げた。
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2012/08/18(土) 00:44:37.10 ID:IiA584goo
バスの中は空いていて、ボクらは一番奥の席を独占することができた。
「ギリギリだったね。どうだった?」
どんどん薄くなっていく財布をしまいながら尋ねる。
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:45:31.75 ID:IiA584goo
バスはぐんぐんと、さっきの道を戻っていく。
「初めからバスにすればよかったの」
「なんで私、そんなことにも気付かなかったんだろ」
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2012/08/18(土) 00:46:00.63 ID:IiA584goo
「なんかさ、こうやってバスに乗ってると、みんなでどこかに行くみたいだ」
目的地に近づくに従って人が増えてくる。
それを気にしながら話してると、
なんだか余計に、秘密の話しをしている感じがした。
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2012/08/18(土) 00:46:53.81 ID:IiA584goo
「じゃあ、海とか?」
雪歩の意見を聞いて、美希が真っ先に案を出した。
こういう時、真っ先に口を開くのは、いっつも美希だ。
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2012/08/18(土) 00:47:43.61 ID:IiA584goo
「あっという間だったね〜」
真っ先にバスを降りた美希が言う。
雪歩がその後を追って、支払いをしたボクが最後だった。
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