109:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 21:57:53.67 ID:bOaug2Ec0
* * *
ジョバンニをどうやって友達の輪の中に入れようか、
ジョバンニの親友のカムパネルラに相談しようと思ったんだ。
110:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 21:59:33.14 ID:bOaug2Ec0
踏みとどまろうとボートのふちに手を置こうとしたけど、
そこには何もなくて、
「あっ」
111:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 22:01:04.95 ID:bOaug2Ec0
カムパネルラが亡くなってから、
私の周りの友達はだんだんよそよそしくなって、離れていった。
私の不注意で川に落ちなければ、あの事故は起きなかったから。
カムパネルラが死んだ原因みたいな人と友達でいるのは嫌だったんだろうね。
112:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 22:03:32.84 ID:bOaug2Ec0
それから私たちはたちまちに仲良くなって、
休み時間や放課後に会っては
“あの世界にあるものの正体はなんなのか”について語り合った。
113:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 22:07:50.00 ID:bOaug2Ec0
ジョバンニの家に行ったらお母さんにおつかいを頼まれて、
一緒に牛乳を取りに行ったりもした。
いつも静かに笑ってる、優しい人だったな。
お父さんも、ほんとうにラッコの上着を持ってこっそり仕事から帰ってきてた。
114:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 22:08:57.30 ID:bOaug2Ec0
私はジョバンニの家に誰も居なくなる頃を待って、
机に置きっぱなしになっていたお父さんの鞄を漁った。
奥にまで手を入れて内ポケットを探すと、
115:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 22:10:29.94 ID:bOaug2Ec0
fsm.vip2ch.com
この時のザネリのイメージにすごく近い画像を拾ったので、貼っておきますね。
116:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 22:15:00.56 ID:bOaug2Ec0
* * *
ザネリは膝の上に乗せた両手をぎゅっと握った。
口を硬く結んで、その時の手の感触を思い出しているんだろうとジョバンニは思った。
117:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 22:19:41.38 ID:bOaug2Ec0
ザネリ「だけど、私の命だけじゃ足りないみたい。
普通ならここらでジョバンニは消えて元の街に帰れるはずなのに、
汽車はジョバンニを乗せたままどんどん天上へ向かってるんだ。」
118:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 22:22:16.61 ID:bOaug2Ec0
ジョバンニ「まさか……。おい、やめろ!!」
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