過去ログ - 姪「お兄ちゃんのこと、好きだよ?」男「……そう?
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596:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/24(土) 14:48:40.92 ID:sIBdVn+so



 ケイくんは部屋にわたしを招くと白くて丸い小さなテーブルの上でコーヒーを入れてわたしに差し出してくれた。
 ベッドの上にはニッパーとギターが転がっている。本棚にはギター関係の雑誌と教本とバンドスコアが入っていた。
以下略



597:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/24(土) 14:49:25.24 ID:sIBdVn+so

 わたしは少しだけ不安になった。わたしは自分で思っているよりもずっと死に近付いているのかもしれない。
 連続性と妥当性の喪失。

「……うん、とにかく、ついてきてほしい」
以下略



598:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/24(土) 14:49:54.33 ID:sIBdVn+so

「分からないな」

 と彼は言った。

以下略



599:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/24(土) 14:50:28.11 ID:sIBdVn+so

「このままだと死んでしまうの」

「誰が?」

以下略



600:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/24(土) 14:50:54.10 ID:sIBdVn+so

「必要ってわけじゃないんだろ? だったらなぜ巻き込もうとするんだ?」

 寂しいから。
 なんて言えない。
以下略



601:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/24(土) 14:51:20.82 ID:sIBdVn+so

「第一、その人はどうして死ぬんだ?」

「……それは、わたしが死ぬから」

以下略



602:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/24(土) 14:51:51.43 ID:sIBdVn+so

「いったい何が起こるって言うんだ?」

「それは……言いたくない」

以下略



603:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/24(土) 14:52:38.05 ID:sIBdVn+so

「それと、弦はゆるめないと切りにくいし、跳ねるよ」

 わたしはニッパーを構えて力いっぱい弦を切ろうとする。でも力を籠めてもなかなかきれなかった。
 お兄ちゃんがしているのを、子供の頃何度か見たことがある。わたしは年をとったけれど、できないことがたくさんある。
以下略



604:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/24(土) 14:53:15.53 ID:sIBdVn+so



 
 ケイくんはわたしからそれ以上の説明を引き出そうとするのを諦めたようだった。 
以下略



605:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/24(土) 14:53:54.28 ID:sIBdVn+so
つづく


606:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/11/24(土) 19:22:07.26 ID:x70fjYsH0



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