過去ログ - 奉太郎「38度9分か……」
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112: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 23:05:33.79 ID:La4hkDje0
わかりました!

手です!

恋人同士なら、手を繋ぐものです。腕を組むのでもいいのですが……。
以下略



113: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 23:06:21.08 ID:La4hkDje0
俺と千反田は昇降口に到着した。

千反田とは、最もクラスが離れている。当然下駄箱も遠く離れていた。

ここで一旦別れなければならない。
以下略



114: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 23:07:25.80 ID:La4hkDje0
折木さんの後姿を見送って、わたしは自分の靴箱へと向かいます。

結局校舎内では、手を繋ぐことは出来ませんでした。

ここから正門まで歩いて、そこからもう少し行けば、折木さんとはお別れです。
以下略



115: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 23:08:25.66 ID:La4hkDje0
俺に少し遅れること、千反田がやってきた。

奉太郎「それじゃあ行くか」

える「はいっ」
以下略



116: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 23:09:18.18 ID:La4hkDje0
奉太郎「そうか……、手か……」

折木さんが何か呟きました。

える「えっ? 何ですか?」
以下略



117: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 23:10:19.97 ID:La4hkDje0
失念していた。千反田は自転車通学だった。

これでは手は繋げない。もっと早く気付くべきだった。

千反田が自転車を押して、こちらに駆けてくる。
以下略



118: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 23:11:33.61 ID:La4hkDje0
える「あっ……」

自転車のグリップを握るわたしの手に、何か温かくて大きいものが被さってきました。

それは折木さんの手でした。
以下略



119: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 23:12:34.29 ID:La4hkDje0
千反田の手は、思ったとおり柔らかかった。

そして少しひんやりした。

千反田と繋がっている部分から、彼女への思いが湧いてくる気がした。
以下略



120: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 23:13:36.66 ID:La4hkDje0
いよいよ別れ道です。いえ、分かれ道、ですね。縁起でもないです。

わたしたちは立ち止まりましたが、折木さんの手はわたしの手に置かれたままです。

わたしは声を振り絞りました。
以下略



121: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 23:14:28.11 ID:La4hkDje0
奉太郎「!」

なんだ? 何が起こった?

俺の唇に柔らかいものが触れた。
以下略



122: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 23:15:34.10 ID:La4hkDje0
うう……。

わたしは、急いで自転車を走らせます。

折木さんに、不意打ちのキスをしてしまいました。
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