76: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 21:56:56.69 ID:La4hkDje0
カチャ……。
ドアが開き、千反田が少し控えめに顔を覗かせた。
える「折木さん、起きてます?」
77: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 21:58:55.58 ID:La4hkDje0
次の瞬間。
額に冷たいものがピトッと触れた。
あ……、気持ちいい……。
78: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 22:00:54.44 ID:La4hkDje0
千反田が首を傾げる。
える「今の折木さん、何だかずいぶん慌てていたように思います。どうしてですか?」
うっ、来たか。
79: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 22:02:55.30 ID:La4hkDje0
ズバリ、言い当てられ、俺は顔が紅くなるのを感じた。くそー、千反田のくせに。
奉太郎「知らんっ。もう寝るっ」
俺は頭から布団を被った。千反田のクスクス笑う声が聞こえる。
80: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 22:04:54.93 ID:La4hkDje0
こ、こいつは……。恥ずかしい台詞を臆面もなく……。俺の方が恥ずかしくなるじゃないか。
奉太郎「いや、やっぱり止めとこう。本当にうつしたくないんだ。
俺が治ったら、その、しようか」
81: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 22:06:54.16 ID:La4hkDje0
える「それじゃ、お邪魔しました」
奉太郎「ああ、気を付けて帰れよ」
える「折木さんもお大事に。では、失礼します」
82: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 22:08:53.36 ID:La4hkDje0
次の日。俺はいつもの道を、いつものように歩いていた。
風邪は完治した。これも千反田のおかげだろうか。
突然、何者かに背中を思いっきり叩かれる。こんなことをするのは……。
83: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 22:10:58.52 ID:La4hkDje0
奉太郎「ああ、来たな」
里志は一人でうんうん頷いている。
里志「そうだろうとも。で、何かあったかい?」
84: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 22:12:55.11 ID:La4hkDje0
里志「ホータローは、彼女の気持ちに応える覚悟、あるのかい」
もちろんある。と言おうとして、俺は言葉を飲み込んだ。
果たして本当にそうなのだろうか。
85: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 22:14:53.47 ID:La4hkDje0
里志「おっはよう! 千反田さん!」
里志が手を振る。
える「おはようございます、福部さん。折木さんも」
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