過去ログ - やよい「プロデューサーと13人の魔女」
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(長屋)
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2012/10/04(木) 23:04:53.19 ID:Tn9SYEQBo
プロデューサーとして仕事に打ち込むこと1年、入社当初は全員無名だったアイドルたちも、今では日本中が憧れる大人気アイドルになった。
その過程で担当アイドルの一人、高槻やよいと交際することになったのは、俺のこれまでの人生の中で1,2を争う幸運だろう。
優しくていい子で料理もうまい最高の彼女…
ただ一つだけ、頑なに口付けを許してくれないことを除けば最高の彼女…
以下略
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2012/10/04(木) 23:06:52.10 ID:Tn9SYEQBo
「いいわねぇ、二人とも仲良しで…」
まだ仕事の残っている音無さんが微笑ましさと羨ましさをない交ぜにしたような表情でこちらを見ている。
「もうっ、小鳥さん! からかわないでくださいっ! プロデューサーもです!」
以下略
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2012/10/04(木) 23:09:39.25 ID:WKeKDIFFo
「プロデューサー、今日のご飯はなにがいいですか?」
「ん? 今日は実家の晩飯、大丈夫なのか?」
「はいっ! アイドルのお給料がいーっぱい残ってるのと、お父さんのお仕事が見つかったので、今日からお母さんがお家にいるんです!」
以下略
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(長屋)
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2012/10/04(木) 23:12:15.76 ID:WKeKDIFFo
「どうして、キスだけはダメなんだ?」
「…」
俺も健康な男だし、それなりに長く付き合っている彼女が泊まりにくれば…そういう雰囲気にもなる。
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(長屋)
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2012/10/04(木) 23:14:38.03 ID:WKeKDIFFo
「プロデューサー、信じられないかもですけど…」
「やよいがそんなに真剣になって言うことだ。なんだろうと俺は信じるよ」
やっと口にした言葉は今まで聞いたことがないくらい頼りなさげだ。
以下略
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(長屋)
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2012/10/04(木) 23:16:18.88 ID:WKeKDIFFo
いや、というか…そんなことより…
「ちょっと待て、何でそれを…知ってるんだ…!?」
記憶が正しければ俺はやよいとキスをしたことなど一度たりともない。
以下略
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(長屋)
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2012/10/04(木) 23:18:29.30 ID:WKeKDIFFo
「それで私も伊織ちゃんも明らかにおかしいって思ったので…何度か試したんです。私と一度キスすると伊織ちゃんが私のことを大好きになって、もう一度すると元に戻る…伊織ちゃんはとりこの能力って名付けてました」
「で、でも伊織がたまたまって可能性も…」
言いかけて気付く。やよいは初めに『皆』と言った。そしてその後にも『初めてしたのは』と…
以下略
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(長屋)
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2012/10/04(木) 23:19:37.42 ID:WKeKDIFFo
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2012/10/04(木) 23:23:20.17 ID:DQoQdTaKo
…何とか逃避から帰還して血にも等しい言葉を絞り出す。
「そうだな、やよいから見れば俺はただのおっさんだもんな…同年代の男の子と付き合った方が…幸せになれるよな…正直に言えば、辛いけど…俺のことは忘れて幸せに…」
これは、涙…? 泣いているのは…俺…?
以下略
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2012/10/04(木) 23:28:45.31 ID:I4W0WKquo
「その時にこの力のことを思い出して……効果は抜群でした。ミルクをあげてもお気に入りの玩具をあげても泣きやまなかったのに、たった一度キスしただけで…」
やよいはおびえるように自らの体をかき抱く。
「疲れてたなんて言い訳でしかありません。私は人の、家族の気持ちを弄ぶようなことをしてしまったんです…!」
以下略
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(長屋)
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2012/10/04(木) 23:32:35.46 ID:I4W0WKquo
「もしも…もしもですよ…? 私やプロデューサーが覚えていない時にキス、しちゃってたら…?」
考えてもみなかった。千早とは事故で接触しただけで能力が発動したらしい。
寝ている時に一瞬触れ合った、なんて可能性まで考えれば俺のこの想いがやよいの力によるものではないとは…言いきれない。
以下略
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