過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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103
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 07:48:30.40 ID:FW+Jr7MZ0
バタン、と音を立ててドアが閉まる。
少し沈黙した後、汀はため息をついた。
「……圭介、怒ってる」
以下略
104
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 07:49:07.50 ID:FW+Jr7MZ0
大河内が、発しかけていた言葉を飲み込む。
そこで汀は、突然右手で頭を押さえた。
強烈な耳鳴りとともに、彼女の視界が暗転する。
以下略
105
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 07:49:38.15 ID:FW+Jr7MZ0
血だまり。
コンクリートの地面。
先の見えないスコール。
以下略
106
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 07:50:07.07 ID:FW+Jr7MZ0
――何をなくしたの!
汀は叫んだ。
何度も、何度も。
以下略
107
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 07:50:42.55 ID:FW+Jr7MZ0
「…………っ」
頭を振り、汀が声にならない叫び声を上げる。
頭の奥の方に、抉りこむような頭痛が走ったのだ。
以下略
108
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 07:51:53.65 ID:FW+Jr7MZ0
★
「……悪かった。汀ちゃんの病状を、軽く考えていたよ」
診察室の椅子に座り、大河内がため息をつく。
以下略
109
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 07:52:30.62 ID:FW+Jr7MZ0
「そうか?」
顔を上げずに、彼は続けた。
「まぁ、起きた頃には忘れてるさ。それより見てみろ、大河内」
以下略
110
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 07:53:07.84 ID:FW+Jr7MZ0
「なぁ、この患者の治療はもうやめにしないか?」
「…………」
圭介は少し沈黙してから、言った。
以下略
111
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 07:54:00.31 ID:FW+Jr7MZ0
「汀にとって、お前は『お父さん』であり、『恋人』であるかもしれないけど、
お前にとって、汀は『娘』でも『恋人』でもないぞ。
俺も同じだ。入れ込みすぎているのはどっちだ?」
問いかけられ、大河内が口をつぐむ。
以下略
112
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 07:55:44.96 ID:FW+Jr7MZ0
★
汀が目を覚ました時、丁度圭介が点滴を替えているところだった。
汀は起き上がろうとして、体に力が入らないことに気がつき、
以下略
113
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 07:56:25.35 ID:FW+Jr7MZ0
「加減?」
「…………」
圭介が、不思議そうに問い返した汀を見る。
以下略
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