過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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131:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 08:08:53.20 ID:FW+Jr7MZ0


気づいた時、彼女は一面の花畑の中に横たわっていた。

「……ゲホッ、ゲホッ!」
以下略



132:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 08:09:29.39 ID:FW+Jr7MZ0
無数の棘がついたつたに囲まれ、彼女は起き上がろうとして、
ビリビリと病院服のすそが破れたのを見て、舌打ちをした。

「……攻撃性が強すぎる」

以下略



133:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 08:10:10.08 ID:FW+Jr7MZ0
スプリンクラーが強すぎて、息も出来ない。

『汀、何があった!』

「大丈夫! 何でもない!」
以下略



134:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 08:10:41.28 ID:FW+Jr7MZ0
『頑張れ。俺はお前を、応援してる』

「分かった……」

頷いて、汀は近くの薔薇を手にとって、
以下略



135:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 08:11:08.71 ID:FW+Jr7MZ0
「そんなに血が好きなら
……好きなだけ飲ませてあげるわよ。好きなだけね!」

もう一度汀は、自分の腕を棘で切り刻んだ。

以下略



136:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 08:11:43.18 ID:FW+Jr7MZ0


病院服も破り取られ半裸で、体中に切り傷をつけた状態で、
汀は高速道路に横たわっていた。

以下略



137:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 08:12:11.31 ID:FW+Jr7MZ0
別の男性の声がした。

<お爺ちゃんは、死んだ方が幸せなのかもしれないよ>

<もうお爺ちゃんは、元にもどらないの?>
以下略



138:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 08:13:09.23 ID:FW+Jr7MZ0
避けようとしたが、体が動かない。

小さな体は、ブレーキをかけたトラックにいとも簡単にはねられ、
数メートル宙を待ってから、糸が切れたマネキンのように地面に崩れ落ちた。

以下略



139:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 08:13:41.44 ID:FW+Jr7MZ0
ケタケタと、写真で見た壮年男性が笑っていた。

十メートルほど離れた場所に直立不動で立って、
目だけは笑っていない顔で、笑っている。

以下略



140:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 08:14:12.52 ID:FW+Jr7MZ0
「だから、あなたは狂ってしまった」

血の雨が強くなった。

「麻痺が残った体で、あなたは段々と夢の世界に逃避するようになっていった」
以下略



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