過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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862:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:15:54.73 ID:vFBSZDNN0
「つまりね。マインドスイープって、すればするほど、
マインドスイーパーのトラウマを広げるの。
それは毒みたいに心に広がって、侵食して、成長していくの。
スカイフィッシュはその投影。
トラウマが強ければ強いほど、スカイフィッシュも強くなる。
以下略



863:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:16:23.73 ID:vFBSZDNN0
「うん。赤十字病院で。工藤一貴さんっていう、
マインドスイーパーの男の子にもらったの。
汀ちゃんに渡してって言われたんですけど……」

「どんな紙?」
以下略



864:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:16:54.78 ID:vFBSZDNN0
「工藤……一貴……?」

「汀ちゃん?」

「いちたか……いっくん……?」
以下略



865:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:17:30.17 ID:vFBSZDNN0


理緒と汀は目を開いて、そして同時に短い悲鳴を上げた。

二人がギョッとしたのも無理はなかった。
以下略



866:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:18:03.83 ID:vFBSZDNN0
しばらくして、ポスン、という音を立てて、二人が雲の上に着地する。

雲はまるで綿菓子のようで、きちんとした地面としての質感がある。

理緒は腰を抜かして、その場にしりもちをついて呆然としていた。
以下略



867:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:18:37.64 ID:vFBSZDNN0
そう言って汀は、お尻を叩きながら立ち上がった。

「早くしなきゃ。この座標のはずだよ。
じゃなきゃ、こんな場所にダイブして出てくるわけがない」

以下略



868:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:19:20.66 ID:vFBSZDNN0
雲は形を変えながら風に流されていく。

小白が下を見てニャーと鳴く。

その頭を撫でて、汀は言った。
以下略



869:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:19:58.33 ID:vFBSZDNN0
それが雷だ、と分かったのは、轟音が二人の耳を打った後だった。

足元の雲から、凄まじい勢いで、
土砂降りのスコールが降り注ぎ始める。

以下略



870:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:20:34.53 ID:vFBSZDNN0
「工藤……一貴……」

汀はそう言って、ゆっくりと振り返った。

「いっくん」
以下略



871:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:21:13.04 ID:vFBSZDNN0
彼の隣には、赤毛の少女……岬が立っていた。

ポカンとして汀を見ている。

「思い出してくれたんだね! すっごく嬉しいよ、なぎさちゃん!」
以下略



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