1: ◆Tou2G.k9G331[saga]
2012/11/06(火) 23:38:45.92 ID:7OKftRVp0
 
  
  
 「私たちは、いつだって何かに囚われて――――」 
  
  
 
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/11/06(火) 23:44:21.07 ID:7OKftRVp0
 ―――――― 
 ―――― 
 ―― 
  
 私は闇を裂くように走っていた。 
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/11/06(火) 23:52:20.01 ID:7OKftRVp0
 それに、別に幾ら怪我を負っても支障はないのだ。 
  
 私は死から断絶した存在なのだから。 
  
 私の顔の傍を炎槍が通り抜けていったことで、横筋へと逸れていた思考が現状の認識へと回帰する。 
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/11/06(火) 23:59:59.45 ID:7OKftRVp0
 ――いずれにせよ、捕まるわけにはいかない。 
  
 もう少し奥に到達できれば流石に追って来ないだろう。 
 希望的観測が多分に含まれていることは否定できないが他に手立てもない。 
  
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/11/07(水) 00:02:39.03 ID:0rJjsqvo0
 前方に一際大きな黒い塊が有った。全容が掴めない程に巨大な影だ。 
 おそらくは倒木が幾重にも重なったのだろう。 
 傲然と居座るような影は、城壁のように高かった。 
  
 一秒にも満たない思案の後、私は巨大な塊を跳び越える事を決めた。 
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