過去ログ - 千早「キサラギクエスト」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 15:18:17.96 ID:eAt1wCm8o
彼は大きな舞台から私達を見下ろして言った。

「必ずしも彼女を取り戻して欲しい」

そう、知っている。そんな言葉、言われることくらい既に知っている。いや、予想がつく。
誰もが知りながらにしてここに集まってきている。
何故、自分がここにいるのかを知っている。

ここはナムコ王国の首都、バンナム。
その中央にそびえ立つ、難攻不落のナムコ城。
その広大な城の中の大広間。

大広間の中には何十人と武装した人間がいた。
その中の一人、如月千早が私。
ほとんどの人が男である中、私が唯一の女性だった。

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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 15:23:30.00 ID:eAt1wCm8o
武装した男達は私を除け者にした。
どうやら私みたいな女がここにいるのが気に食わないらしい。
無理もないわ。
ここに立っているのはあの試験をパスした者のみ。
今ここにいるのは何十人だけど、受験者はもっといた。数百単位でいたわ。
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 15:28:01.88 ID:eAt1wCm8o
無視できたのも全て目的がある。
私にはやるべきことがあるから。
何もかもが目的のためだった。

そう、何もかもが。
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 15:33:02.03 ID:eAt1wCm8o
時間の無駄。長い演説のような話は嫌い。大して説得力のあるものでもないのに。

「さて、君たち諸君が集められたのは先にも言ったように姫君である
 貴音を取り戻して欲しいのだ」

以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 15:36:55.04 ID:eAt1wCm8o
「彼女が今現在、どこにいるのかはわからない。
そして、何のために誘拐されたのかも……」

そう話を続ける国王・高木に少し違和感を抱く私。
何かしら? この気持は。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 15:40:14.67 ID:eAt1wCm8o
そして、それを作った彼女というのは国王のとなりに立って睨みをきかせている律子であろう。
彼女は大臣であり、実質ほとんどの仕事を彼女がやっているとの噂である。
まぁ、もっとも噂なだけだといいのだけど。


以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 15:43:09.22 ID:eAt1wCm8o
高木「いいかね。必ず姫を取り戻して欲しい」


そこまで溺愛するのなら何故……?
城の警備の甘さを反省させるべきなのでは……。
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 15:46:52.68 ID:eAt1wCm8o
「けっ、てめえみたいなヒョロい奴がよく生き残ったもんだぜ」

「何〜!?」

ザワザワと大広間が騒がしくなる。
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 15:51:26.66 ID:eAt1wCm8o
そして、このご時世、挑発をしてきた男はどこの世紀末のような格好をしているのだろうか。
肩のパットに棘がついているわ。

そして、細い男(?)はピョンピョンと軽く跳ねて構えをすぐに取ると
その小さな拳を相手の腹に目一杯めり込ませた。
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 15:54:58.08 ID:eAt1wCm8o
一連の騒ぎがあってから王の隣にいる大臣・律子は大きな声で「静粛に!」と
喝を入れ、一瞬にして大広間を静かにさせてみせた。

その後、王の方は何事もなく話また始めるのであった。

以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 15:57:58.99 ID:eAt1wCm8o
「そっか。ねえ、良かったら僕と」

「結構です。私は一人でいいです。一人で大丈夫ですから」

僕と一緒に姫を取り戻さないか?
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 16:03:36.24 ID:eAt1wCm8o
戻っていった先で別の男たちに

「なんだ振られたのか? せっかくカッコつけたのにな!」

とからかわれていた。
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 16:34:24.74 ID:eAt1wCm8o
私は、聞ける願い。私の願いはこの国の財力、戦力があれば無理ではないはず。
いえ、この国自体にお願いするの。
そうすればきっと叶うはず。

「では、検討を祈る」
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 20:23:38.47 ID:E/kh74c5o
城の大きな入口を出るとそこに広がる城下町。
首都であるバンナムは相当に栄えている町でなんでもあった。
どうやら他の人達はこの町で武器や装備を整えるらしいが、
私は困ってはいない。
私には元々武器はこの剣が一つあるし、それでいいと思っていた。
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 20:28:36.01 ID:E/kh74c5o
宿は簡単に見つかった。私みたいにいきなり最初っからのんびり始めの町で過ごしている
タイプの勇者は少ないらしくどこの宿もそれなりに空いてる様子だった。

さて、宿でゆっくりと状況を整理するとしましょうか。

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 20:31:31.71 ID:E/kh74c5o
他の勇者の人たちがどう行くのかは全然わからないけれど、
でも夜の森を今歩くのは危険ね。
明日の朝にでれば、それで十分よ。

どちらにしろ森にこの時間から入っている先頭集団は恐らく野宿。
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 20:39:14.69 ID:E/kh74c5o
翌朝。身支度を済ませたあと、宿をでた。
営業の準備なんかで慌ただしい町の中を通り、町の外へ出るための門まできた。

さすがに首都だけあって町の出入り口は警備が厳重なのかしら?
だとしたら何故もっと警備を強化しなかったのか不思議ではあるけれど。
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 20:44:01.11 ID:E/kh74c5o
森へ入って10分くらいが経過しただろうか。
それとももう随分歩いたのだろうか。地図の上からではどれくらい森の奥まで
歩いて来たのか、なんてことはわからない。
とにかく前を歩くしかない。

以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 20:48:25.78 ID:E/kh74c5o
最初の一太刀を交わす、その隙に後ろに背負っている剣を抜き
その勢いで斬りつける。

ダメージは浅くカマが飛んでくる。
後ろに飛んで回避。
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 20:52:17.45 ID:E/kh74c5o
確かこのカマキリのモンスターは、腕の刀身の部分は売れるはず。
あまり荷物は持てないわね。

あとで奥に行けば。自然とモンスターの強さも上がっていくでしょうし、
そこのモンスターのお金になりそうな部位をいただけばいいわ。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/11/24(土) 20:54:07.61 ID:E/kh74c5o
そういえば昨日の宿で……。


――――宿。

以下略



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