877: ◆jiLJfMMcjk[saga]
2013/06/10(月) 23:30:45.14 ID:s4cEiWrY0
QB「……さっきのインキュベーターが言っていただろう? 僕は廃棄された個体なんだ」
マミ「それって、具体的にはどういうことなの?」
QB「僕らが、なぜ君たち人類に目を付けたか――それは、インキュベーターが感情を持たないからだ。
僕らの星では、感情というのは極稀に見られる精神疾患でしかなかった。これでは感情エネルギーを回収できない。
それに、僕らとしても感情というのは集団の統率を乱す厄介なものだという認識しかなかった」
マミ「……」
QB「でもある時を境に、僕という個体に感情が生まれてしまった。
マミ、君と出会ったのはダイアゴン横丁のペットショップでだったね?」
マミ「え、ええ……あの店主さん、キュゥべえが新種の猫だって言って……」
QB「僕は本来、イギリスのロンドン地区を担当している個体だった。
だがある時偶然、奇妙なエネルギーの反応を見つけたんだ」
杏子「それって、マミ達の言う"魔法使い"って奴か?」
QB「その通りさ。多分、未熟な魔法使いが何かをやらかしたんだろう。
それまで、僕らインキュベーターは魔法界の存在にまったく気づかなかったし、おそらく向こうもこっちに気づいていない」
マミ「だけど、キュゥべえは気づいた」
QB「そうだ。そこでインキュベーターの出した結論は"調査"であり、最寄りの僕がその役目に抜擢された。
結果的に失敗したんだけどね。遮蔽フィールドが上手く働かなかったんだ。今考えると、それも当然なんだけど。
結局、僕は魔法で捕まって、未知のエネルギーを浴びたということで、インキュベーターのネットワークからも隔離された」
マミ「それが原因で感情が……?」
QB「おそらく、切っ掛けはそれだろう。彼らの魔法には、対象に感情を形成させる効果があるのかもしれない。
それから一年間、僕はホグワーツで魔法界の文化や技術を学んだけど、結局、次の夏には"廃棄"――
記憶共有ネットワークからの永久追放が決定された」
杏子「……それでか? 魔法少女の契約を仄めかさなくなったって言うのは、
アンタがインキュベーターでなくなったからってだけ? はん! それまで散々人を化け物に変えておいて、
いざ自分が群れから弾き出されたら何にもできないってわけ?」
QB「……」
マミ「……それは、多分違うんじゃないかしら」
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