43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:47:47.15 ID:ciVG5wjy0
「こんばんは〜」
「やっぱり不審者――えっ? イヴちゃん?」
バーンと勢いよく窓を開け放って出てきたかな子を、持ち前のぽわぽわしたオーラで受け流す。
よくよく見れば、静止できるはずのブリッツェンがゆらゆらと上下に揺れて必死に非現実的に浮いてますアピールをしていたりと、芸が細かい。
44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:50:21.77 ID:ciVG5wjy0
「あ、でもどうかな。最近事務所の給湯室を私物化してお菓子キッチンにしちゃってるし、悪い子かも…… 冷蔵庫なんてケーキ1ホール作れるくらい材料詰め込んじゃってるし……」
「むむむ〜、それはちょっと悪い子ですね〜。悪い子はいねが〜ですよ〜」
「え、サンタってそんなこと言うの?」
「東北と北欧のサンタさんは言うんですね〜。でも、サンタさんは心が広い! プレゼントあげちゃいます〜!」
「あ、ありがとう……?」
45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:53:36.66 ID:ciVG5wjy0
「――いやしかし、小春の手紙には驚いたな。『うま、うまが欲しい。ヒョウくんといっしょに乗りたい』とは」
「お馬さんはソリに乗らなかったからっていうお返しのお手紙はうまいと思いますよ〜? うまだけに〜」
「馬のぬいぐるみに手紙を添えたわけだから、本当『うまだけに』だな……と、もう2時か。 時間が過ぎるのは早いな……」
かな子の家を出てからさらに数件を巡ったが、それらは概ね成功したと言ってよかった。
46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:57:29.05 ID:ciVG5wjy0
サンタ服の下は少々薄着だったもので、通り一本向こうに行くだけでもかなり体が冷える。
歩行者信号が青になると、私は溶けかけた雪を跳ね上げながら、いつにも増して早足で歩く。
「いらっしゃいませー…… え? 木場さん? なんで?」
「……凛? そっちこそ、なんで○ーソンの制服なんて着てるんだ?」
47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 03:10:55.85 ID:ciVG5wjy0
「今はプロデューサーもスタッフさんも裏で話してるけど…… 木場さんが来たなんて言ったらみんなびっくりするよ?」
「私は……そうだな。仕事の関係でこの近くに来て、ちょっと小休止に飲み物を買いに来た。ということにしておいてくれ。というか、何も言わなくていい」
「そりゃややこしくなるから言わないけど……『しておいてくれ』って、本当はそうじゃないってこと?」
「本当にそうだが、細部が微妙に説明しづらい」
48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 03:16:21.24 ID:ciVG5wjy0
今日はここまで
クリスマスなので明日中というか今日中というか、25日中には終わらせます
それでは
49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 10:12:13.15 ID:RV8yGZBZo
おつ
50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 22:48:48.20 ID:ciVG5wjy0
申し訳ありません
25日中と書いておきながらもう少しかかりそうです
ほぼ終わってはいるのでエタることなどは絶対にありませんが、今日中というのを期待して様子を見に来てくださる方にはご迷惑おかけします……
今しばらくお待ちください
51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 13:51:52.40 ID:c0RIlJVf0
お待たせしました、完成したのでこれより投下します
板の仕様を理解せずsageていたり誤字が多かったりと見苦しい点も多々ありますが……
適宜脳内変換しつつ、気軽にお読みいただければ幸いです
52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 13:57:00.48 ID:c0RIlJVf0
通りを越えて帰ってくると……ビルの上から微かに、口ずさむような歌声が聞こえた。
屋上で聞いたあの電話とは違い、今度は英語なので、私の耳にもごく自然に届く。
「Hark how the bells……sweet silver bells…… 鐘のキャロルか。イヴが歌っているんだろうが、下まで聞こえているのはいかがなものかね」
53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 13:59:30.85 ID:c0RIlJVf0
45
ここの屋上も当然雪が積もっており、直接座ったりするのもはばかられる。
どうしようかと迷ったものの、事務所を出る前と同じくブリッツェンに寄っかかりながらのお喋りで落ち着いた。
私がホットぶどうを軽く振り、封を開けるかたわら、イヴは渡したおしるこを早々に飲みきる。
今はあまざけを開けてちびちびと口にしつつ、ソリの座席に腰を下ろしていた。
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