過去ログ - イチローが学園都市にやってくるようです -再試合-
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◆I045Kc4ns6
2013/01/12(土) 02:06:34.95 ID:rNkSflO00
この街に来て寮監という役職に就き、それなりの時間が経過した。
子供達はお嬢様とはいえども、思春期のやんちゃ盛りの真っ只中である。
能力を無断で使用したり、何かしら物を壊したりするのは珍しいことではない。
その度に規則違反ゆえの指導の名の下に、彼女らにお仕置きするわけだ。
以下略
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◆I045Kc4ns6
2013/01/12(土) 02:07:06.23 ID:rNkSflO00
「あの、一つだけお願いがあります。いや無理だったらそれでいいんですが……」
申し訳なさそうに話す彼の声に、寮監は思考の海から引きずり出された。
しかしその声とは裏腹に未だあの雰囲気は変わっていない。
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◆I045Kc4ns6
2013/01/12(土) 02:07:49.61 ID:rNkSflO00
「いや、言ってみるものだな」
若干顔の引きつった彼女に空き教室で着替えるように促され、持ってきたユニフォームに腕を通す。
映像とは違い、即席な測定となると言われたが全然構わない。むしろできるだけでありがたいのだから。
以下略
75
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◆I045Kc4ns6
2013/01/12(土) 02:08:29.22 ID:rNkSflO00
「では失礼して、これを付けさせていただきます」
自分の後ろにいた女性が慣れた手つきで布で目を覆った。目隠しである。
以下略
76
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◆I045Kc4ns6
2013/01/12(土) 02:09:06.21 ID:rNkSflO00
「せ……正解です。より正確なデータを得るため、後九回測定させていただきます」
そして八回試された測定だったが、どれもこれも即答。そして正解ときている。
最早理解できない。彼は野球選手であって、能力開発など受けていないはずだ。
以下略
77
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◆I045Kc4ns6
2013/01/12(土) 02:09:32.75 ID:rNkSflO00
その後、今度は彼の要望で行われた測定について記していこう。
行った測定は移動系、精神系、火炎系、大気系、電気系の五つ。
そのどれにおいても彼は遺憾なく力を発揮し、その結果どれも測定不能となった。
一部は測定する側の理解不能も含まれる。
以下略
78
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◆I045Kc4ns6
2013/01/12(土) 02:10:02.27 ID:rNkSflO00
火炎系と大気系の測定では彼はバットを使用した。
何をするのか全く想像できない測定員達は見ていることしか出来なかった。
そして彼はただバットを振った。ただそれだけだった。
以下略
79
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◆I045Kc4ns6
2013/01/12(土) 02:10:34.19 ID:rNkSflO00
時計の針は既に十二時の位置にあり、学生達は各々昼食を取る準備を始める。
ある者は前の授業について愚痴を零しながら友人と席を動かして弁当を広げ、またある者は学食に移動する。
御坂美琴は後者に該当する。先述のように朝から気分が良くないので自分で用意する気にはなれなかった。
以下略
80
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◆I045Kc4ns6
2013/01/12(土) 02:11:12.44 ID:rNkSflO00
適当に空いている席を見つけ、とりあえず一息つく。
食欲はあまり無いが、食べなければこの気持ちも落ち着かないだろう。
そう思考を切り替えてメニューを眺める。その途中、何人かの生徒が同席を持ちかけてきた。
誰かと一緒に食事をするのは良いことだ。一人よりも食は美味しくなるし話は進む。
以下略
81
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◆I045Kc4ns6
2013/01/12(土) 02:11:39.47 ID:rNkSflO00
「お姉様……やはり元気が無いようですのね」
「く、黒子?どうしてここに……というか頭……」
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82
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◆I045Kc4ns6
2013/01/12(土) 02:12:44.96 ID:rNkSflO00
「分かりますの。とてもとても分かりますの。さぁお姉様、顔をあげなさいな」
あぁ本当にこの後輩は何でもお見通しだ。
普段の行動言動には少し問題アリだけど、困難なことに直面した時、頼りになるのは大概彼女だ。
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