1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/01/10(木) 01:26:36.71 ID:z3POuGzAO
5月
夜見北中学三年三組に榊原恒一が転校して来てから二週間程経った頃だった。
望月「健康診断って保健室集合だっけ?」
勅使河原「あぁ、そうだっけか」
三組は毎年のしきたり通り、体育の授業や他の行事と同じく、他のクラスとは別れて一クラスだけで健康診断を受けることになっている。
三組は全員、体操服に着替えて保健室に向かっていた。
有田「男子と一緒って……」
中島「うん、ちょっと嫌だよね」
小椋「仕方ないじゃない、色々あるんだから」
有田「色々って言ってもどうにかならなかったのかな」
渡辺「一、二年の時は男女別々だったのにね」
一部の女子は男女共同での健康診断を嫌がっていた。
しかし仕方がない。三年三組なのだから。
見崎「…………」
榊原(見崎も健康診断は参加するんだ)
今年、『いない者』にされている見崎鳴が珍しくクラスでの行事に参加することになっていた。
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/10(木) 01:33:00.89 ID:z3POuGzAO
赤沢(どうしてなの?なんで『いない者』をクラス行事に巻き込むのよ?)
杉浦「泉美、どうしたの?」
赤沢「えっ、何が?」
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2013/01/10(木) 01:37:05.32 ID:z3POuGzAO
保健室は椅子や机の配置がいつもと違い、健康診断としての形にはなっている。
だがなかなか、担当の先生が来ない。
渡辺「……………」
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2013/01/10(木) 01:41:51.69 ID:z3POuGzAO
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2013/01/10(木) 01:42:46.73 ID:z3POuGzAO
榊原「なんだよ……この格好……!?」
しかし皆、その身体は体操服では無く、迷彩服に包まれていた。
まるで軍服のようだ。榊原も同じ軍服を着せられている。
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2013/01/10(木) 01:45:36.96 ID:z3POuGzAO
榊原「勅使河原……その首」
勅使河原「はぁ?首って……お前もなんかつけられてんぞ」
言われて首に手を添えると、堅い感触がした。首輪だ。
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2013/01/10(木) 01:50:11.36 ID:z3POuGzAO
テントが開き、そこから軍人達が列を成して入ってきた。綺麗に整列したまま金網の周りをぐるりと取り囲む。
その手には、物々しい小銃が握られていた。
そして軍靴が規律正しい足音を響かせる中、ハイヒールのたてる足音が浮いて聞こえてきた。
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2013/01/10(木) 01:51:15.20 ID:z3POuGzAO
アナザー×バトルロワイアル2
今回の投下は以上です
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/10(木) 17:04:21.59 ID:z3POuGzAO
投下します
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/10(木) 17:06:55.73 ID:z3POuGzAO
まるで授業を始めるかのような口振りだった。
一瞬の静寂。
三組の誰しも、三神の言っていることを理解出来なかった。
榊原(怜子……さん?なに言ってるんだ?)
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2013/01/10(木) 17:07:48.28 ID:z3POuGzAO
三神「じゃあまず、BR法っていう法律を知ってる人はいるかな?」
「BR法……?」「BR法ってまさか……」
不安げに顔を見合わせる生徒達。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/10(木) 17:09:08.21 ID:z3POuGzAO
三神「素晴らしいわ、さすが三組の模範生徒ですね。
そうです、皆さんは今年度のBR法の対象クラスとして全国中学三年生、四万三千クラスの中から選ばれました」
皆、一様に絶句した。
その様子を見た三神は、不意に口を歪めて、フッと笑った。
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/10(木) 17:10:08.98 ID:z3POuGzAO
三神「ではなぜ皆さんが集められたのか?それは皆さんのクラスが、幸運にも今年より開催される新しいプログラム、新世紀テロ対策法に選ばれたからです」
三神「その名も……BRU!!」
三神「それで今日は皆さんに、ちょっと戦争をして来てもらいます」
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/10(木) 17:13:51.97 ID:z3POuGzAO
榊原(なんだよ、戦争って……怜子さんなに言ってるんだよ!?)
混乱しているのは榊原だけでは無い。
30人は一様に、驚愕の表情を浮かべて立ち尽くしていた。
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/10(木) 17:14:28.47 ID:z3POuGzAO
「ひっ……きゃああああああああああああ!」
「うわああああああああああ!」
テント内は一瞬にして生徒達の悲鳴で満たされた。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/10(木) 17:15:05.40 ID:z3POuGzAO
榊原(怜子さん……なんで?本当にどうしちゃったんだよ?)
あれが、夜見山に来た自分を心配してくれた怜子と同一人物だということが信じられなかった。
すすり泣く生徒もいる中、三神は大声をあげて呼び掛けた。
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/10(木) 17:16:35.52 ID:z3POuGzAO
三神「ではいきます……男子一番、王子誠くん」
王子「……はい」
「王子……」「王子くん……」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/10(木) 17:18:21.93 ID:z3POuGzAO
三神「確かにそうですね。島に立てこもるテロリストだなんて、絨毯爆撃でもすればあっという間です。
でもね、戦争ってすごくお金が掛かるんですよ。兵隊さん一人当たりの給料、ミサイル一発の値段……
それならどうせ『現象』で死ぬ皆さんの命を使ってしまえばいい。それなら無料で済みますし。
タダより安いものは無いですからね」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/10(木) 17:20:24.83 ID:z3POuGzAO
三神「では男子二番、風見智彦くん」
風見「はい……」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/10(木) 17:21:15.24 ID:z3POuGzAO
三神「男子三番、川堀建造くん。女子三番、有田松子さん」
川堀「ハイ」
有田「……はい」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/10(木) 17:22:59.63 ID:z3POuGzAO
以上です
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