過去ログ - 絶対可憐ダストスパート!!
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21:絶ゴミ013 ◆59WingzUMY[saga]
2013/01/14(月) 13:59:26.60 ID:CDL3+jf90
「へ?」

葵はとっさにテレポートして避けた。たむろはそのまま床まで落ちそうになるが、
ぶつかる直前でテレポートして姿を消した。
かと思ったら、今度はすぐ近くの壁から姿を現した。

「うわっ、こっからも!?」

たむろのロープが絡みつく、その直前でギリギリ、葵はテレポートして逃げた。
そして、三次元的に部屋のど真ん中、床からも壁からも天井からも一番遠い場所で
滞空した。

(床だけやなしに天井や壁もアリなんか……)

それでもここに居ればたむろが頭上に現れたときだけ避ければいい。
葵にとって考えうる一番安全な場所だった。
壁から地面に落下したたむろは、攻めあぐねて葵を見上げた。

(あの子に直接暴力をふるわなけりゃ良いんだよな? それなら――)

そんなことを思い、たむろは再び天井にテレポートした。
しかし、葵の頭上ではなく、端っこにだ。

(っ!? なんのつもりや?)

葵にはたむろの狙いが理解できなかった。
たむろは天井に現れると同時に、ロープを長大なムチのように振って、
天井に貼り付いたゴミをこそげ落とした。雨あられと部屋中にゴミが降り注いだ。

「テレポート妨害やな!」

葵が叫ぶ。雨降りや粉塵にまみれているなど、まわりにゴチャゴチャと
物質がある状態ではテレポートに必要な空間把握能力が乱される。
瞬間移動能力者を捕まえるのにこういう手段は有効と言えた。

「でも、超度7のウチをこの程度でどうにかできると思わん方がええで!」

確かに、葵でもテレポートがやりにくいが、不可能なほどではなかった。
優れた瞬間移動能力者は空間把握能力も優れているのだ。

(むしろ、自分で自分のテレポートを封じたようなもんや)

テレポートがやりくくなったという点では超度の低いたむろの方が苦しいはず。
葵がそう思ったその時だった。

「よし、捕まえた!」

なんと、空中にいるはずの葵の目の前にたむろが現れた。

(こいつ、空中にもテレポートできたんか!?)

葵は慌ててテレポートで逃げるが、その目の前にはすでにたむろがいた。
ゴミが降っているせいで遅くなっているとは言え、葵は先回りをされたのだ。


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