過去ログ - 勇者「この世界を救う価値があるのか……?」
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/01/16(水) 06:12:53.46 ID:D714+SWZo

「酒場で知り合った戦士は、旅が始まって最初の晩、
 いきなり私の皮の服をむしり取り、襲い掛かってきた」

「勇者相手に!?」

確かに酒場で屯しているような戦士だ。
表面だけ優しくしておいて、二人きりになったら本性を見せるなんてことをしでかしても、
決しておかしくはないだろう。
相手が世界を救うはずの勇者であることを除けば。

「私はとっさに、覚えてたての炎呪文を奴に放ち、始まりの城まで逃げ出したよ」

勇者は自分の掌から、具象化した炎をめらめらと揺らしながら、そう呟く。
苦い記憶のようでその眼にはハイライトがなくなっているが、
手を振り払い、炎を消すと再び凛とした気の強い瞳に戻った。

「まぁおかげで事なきを得たがね。
 その後数週間、私の旅には城の兵士が追従することになった」

「お、おう……」

確かに人類を救う可能性を持つ唯一の人間を
古びた剣一つとちょっとした手間賃で投げ出す人間界の王と
やらの手腕はどういう事かと思ったが、城の兵士を追従させるというのも
それはそれでどうかと思う。

それなら城の兵士で立ち向かえと。

「まぁ、彼らは最初の洞窟で強い魔物と遭遇した瞬間
 私を置いて一目散に逃げ出したがね」

「全然、駄目やないか城の兵士」


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