過去ログ - かずみ「from Connect to Luminous」
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42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 22:13:17.28 ID:c6fc2hcmo

    ●    ●    ●


  紅茶の本質は香りにある。
以下略



43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 22:13:53.81 ID:c6fc2hcmo

  記憶を喪ってから、すでに三日が経過している。
かずみはカオルから魔法少女に必要な知識を教わりながら生活を共にしていた。

  カオルの教え方は非常に上手だ。
以下略



44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 22:14:42.87 ID:c6fc2hcmo

  二人が紅茶を飲みながら談笑していると、

「っと……いま魔女の気配がしたような」

以下略



45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 22:16:43.60 ID:c6fc2hcmo

  しかし、それ以上は何も言えなかった。
カオルの顔には厄介者を扱うような色がなかった。
ただ純粋に誰かを心配するそれのみが存在していただけだ。
その顔を真正面から見据えて文句を言うほど、かずみは恩知らずではない。
以下略



46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 22:17:29.90 ID:c6fc2hcmo

  一人ぼっちになった空間でかずみは目を閉じた。

  時刻は午後三時十三分。車の通る音も子供の遊ぶ声もしない。
二人の少女が暮らす邸宅が閑静な住宅街の端っこに位置しているためだ。
以下略



47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 22:18:24.07 ID:c6fc2hcmo

  ゆえに、かずみは深いことは考えないようにしていた。

  静寂と鈴の音を堪能しながら紅茶を飲んでひたすら心を落ち着ける。

以下略



48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 22:19:23.50 ID:c6fc2hcmo

  強い違和感がする。
どうして紅茶がこうも苦いのだろうか。

  少なくともかずみの記憶にあるストレートティーはこれほど苦くない。
以下略



49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 22:20:46.56 ID:c6fc2hcmo

「邪魔するわよ」

「ふぇ?」

以下略



50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 22:23:41.34 ID:c6fc2hcmo

  そう、と修道女が目を細める。
その拍子に青い瞳がかすかに揺れるのをかずみは見た。
内包する複雑な感情に心が揺れるように、瞳もまた揺れているのだろうか。

以下略



51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 22:25:16.21 ID:c6fc2hcmo

  皮肉そうに笑う少女、海香の眼差しはどこか遠くへと向けられていた。
どこか寂しそうなそれを見た瞬間、奇妙なことにかずみの胸中を既視感がよぎった。
既視感とは過去に累積した経験と現在進行形で重ねつつある経験が似通っているときに起こるものだ。

以下略



52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 22:26:27.59 ID:c6fc2hcmo

―――その刹那の間を蹴破るように、文字通り、扉が蹴り破られた。

「そいつの言葉を聞くな、かずみ」

以下略



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