過去ログ - 老兵や古兵って響きからしてカッコいいよな! というわけでSS書く
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27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/11(月) 17:34:37.91 ID:zd3Kw31so

 斬りこめる間合いより一歩分遠く、大蝮が立つ。
 白刃を、構えるでもなく脇に垂らして。

「強いものってのは、綺麗だよな」
以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/11(月) 17:35:22.36 ID:zd3Kw31so

 大蝮が動いた。
 鋭く息を吐き、踏み込み、刀を振り上げる。
 凄まじく速い。目にもとまらぬ一動作。
(死んだ)
以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/11(月) 17:38:41.24 ID:zd3Kw31so

 祖父の抜き打ちはもちろん速かったが見えないほどではなかった。
 見えて、知覚できた。
 大蝮の動きに比べれば、鈍重もいいところだったろう。
 が、結果はこうなった。
以下略



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/11(月) 17:41:48.40 ID:zd3Kw31so

 祖父がこちらを見ていた。見て、微笑んでいた。
「こんなもの、強さでもなんでもない」
「シッ!」
 疾風のような呼気と共に、大蝮の斬撃が飛んだ。
以下略



31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/02/11(月) 17:48:32.84 ID:jJwe2MxU0
面白いけどVIPでやったらどう?
もしかしてこの話以外あるの?


32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/02/11(月) 17:49:40.17 ID:iJZ8INub0
渋いぜ爺さんwwww




33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/11(月) 17:59:16.58 ID:zd3Kw31so

 だが祖父は一言で切って捨てる。
「ただ、読みが鋭い。それだけだ」
 ふっ、と吐息。笑ったのかもしれない。

以下略



34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/11(月) 18:00:56.62 ID:zd3Kw31so

 見るとその両の手首から血がだくだくと流れている。
「手首の、腱を、傷つけた……」
 切れ切れのか細い声が聞こえた。
「爺様!」
以下略



35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/11(月) 18:19:59.48 ID:zd3Kw31so

……

 大蝮が岡っ引きに引っ立てられ、祖父の葬儀も滞りなく終わった。
 滞りがなさすぎて、弥助は胸に穴が開いたかのようだった。
以下略



36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/11(月) 18:25:07.90 ID:zd3Kw31so

 言葉を続けようとして、弥助は言うべきことを見失った。
 しばらく意識を虚空にさまよわせてから諦める。
 頭に浮かんだことをそのまま言った。
「強さとは何でしょうか」
以下略



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